企業の利益を出す仕組みを知っていますか?
例えばマクドナルドは、「飲食店」というイメージが強いですが、実は「世界有数の不動産会社」です。ご存じでしょうか。
マクドナルドは店舗を増やすにあたり、お店を出したい人にフランチャイズ契約をしています。
フランチャイズは通常、お店を出したい人からロイヤリティーとしてお金を得て収益を得ます。マクドナルドの場合は、土地を多く所有しており、この土地をお店を出したい人に貸すことで、ロイヤリティー+不動産の収益を得ています。世界に多数の店舗がありますので、世界でも有数の不動産会社とも言えます。
このような利益を出す仕組み=ビジネスモデルを知ること。理解できるようになることは全社会人に必須のスキルと言えます。
仕組みを理解する事自体は、難しくはなく、むしろ面白い内容だと思います。
今回はそんなビジネスモデルについてご紹介します。
ビジネスモデルとは
ビジネスモデルとは、儲かる仕組み・利益構造を定義した言葉です。
誰に対して、いつ、どのようなサービスを提供し、どこでいくら儲けているかを示すものです。
成長著しい企業ほどこのビジネスモデルが画期的であったり、継続性の高いものであることが多いです。
ビジネスモデルは業態・職種・企業によって様々ありますが、基本的にはパターンの組み合わせでできています。いろんなビジネスモデルのパターンを覚えることによって、すぐにいろんな企業のビジネスモデル=儲ける仕組みがわかるようになります。
ビジネスモデルを理解するメリット
ビジネスモデルをしっかり把握できるようになると、下記のようなポイントが見えるようになります。
- ビジネスで、何の業務を優先すれば売上が上がるのが分かる
- クライアントに何を提供してあげれば、クライアントの売上が上がるか分かる。
- 株式投資で、どのような企業が伸びるのか予測が立てやすくなる
- ビジネスマンとしてスキルが上がる。
ビジネスパーソンには絶対知っておきたいものです。
当ブログでは、いろんな企業のビジネスモデルについて深堀していきますので、ぜひチェックしてみてください。初回の今回は、ビジネスモデルを把握するための基礎をご紹介します。
ビジネスモデルを把握するための3W1H
ビジネスモデルを考える上で、3W1Hの4つの軸で考えるのが良いとされています。
1.Who/誰に対して利益を得ているのか(顧客)
収益を得る顧客はだれなのか。小売店であれば、一般消費者。企業向けのサービスであれば企業が顧客です。
Googleは、検索するユーザーがいて成り立つサービスですが、収益は広告費です。つまり収益を得る顧客は広告を出す企業・人です。
このように誰から稼いでいるのか・収益を得ているのかを知ることが大切です。
2. What/何を(提供している価値)
何を提供しているのか。顧客に対してどんな課題・需要を満たすサービスを提供しているのか。
スーパーなどの食料品店であれば「食材」を提供していると思いがちですが、本質的には顧客の代わりに全国・世界各地から、独自のルートで食材を安く仕入れて提供しています。
スーパーがなければ、それぞれの生産元に行って買い付けるなどしなければいけません。
Googleの場合、顧客(広告主)の利益につながるユーザーを集客するためのプラットフォームを提供しています。
3.How/どのようにして(提供手段)
そのサービス(提供価値)はどのように提供しているのか。どのようなチャネル(集客経路)からどのように集客して、どのように提供をしているのか。
例えば、アフィリエイトは広告主に対して、売上につながる顧客を集め購買行動に結びつかせています。これを提供するためには、ブログ記事を書いてGoogleの検索結果の上位に表示させ顧客を集めています。
4.Why(収益構造) 一番面白いポイント
そのサービスを提供するためにどのようなコストがどのぐらいかかっているのか。そしていくらでどのように頂いているのか。
例えば、飲食店で1000円のメニューがあるとします。
1つの料理を作るにあたって、人件費と土地代・光熱費などは当たり600円。食材原価は300円だとします。
そうなると、売上1000円ー製造コスト900円=利益100円となります。
利益率は10%( 利益100円÷売上高100円 )と言ったりします。
飲食店に限っても以下のような工夫をして収益構造を変えています。
- セルフサービスにすることによって人件費を削る
- 立ち食い形式や持ち帰り専用とすることで、土地代を浮かす。
- 独自のルートで食材を仕入れ原価を下げる。
ここが分かると面白いです。
例えば「俺のフレンチ」などでは、立ち食い形式で土地代を浮かせる一方、食材・シェフなどの人件費をギリギリまで高めて提供しています。
その為、一流食材で一流シェフの作った料理を安く食べることができるのです。
ビジネスモデルには、パターンがある。
ビジネスモデルには王道パターンがあります。主に収益パターンと業界ごとのビジネスモデルの2種類。。
収益パターンとは
- 通常の1個いくらのような小売モデル
- 月々いくらのようなサブスクリプションモデル
- 一般消費者は無料で提供されているモデル。
小売モデルは価格ー仕入れ価格=利益のパターンが多いです。利益を上げるためには、主に価格を上げる工夫をするか、仕入れ価格を抑えるかの2つに絞られます。
一般消費者が無料で提供されているサービスは、広告主や何処か違うところから収益を上げています。
厳密には1社1社異なりますが、基本的な構造は同じです。構造の中で何処かで工夫することによって利益を高めています。
業界ごとのビジネスモデルとは
業界ごとに、大きくは顧客の流れ・収益の構造が決まっています。
- 飲食業界
顧客当たりの単価・回転数(顧客数÷座席数)・原価率などという指標があります。
立ち食いにすることで回転数を上げるなどの工夫をします。 - アプリ
月間利用者数(MAU)だとかLTV(1人当たりそのサービスを使う合計金額)のような指標があります。
月間の利用者数を増やすために、イベントを定期的に行い飽きさせない工夫をしています。 - 人材紹介業界
1人当たりの集客単価、成約率、成約単価などの指標があります。
求職者に対し面接対策・転職相談をしっかりおこなうことで 成約率を上げる工夫をしています。
物凄く特質した企業の場合は、この指標に縛られないビジネスモデルを構築している場合もありますが、基本的にはそれぞれの業界でそれぞれの指標があり、どこかを上げるための工夫をしています。
冒頭でもご説明しましたが、ビジネスモデルを把握するということは、どの部分の何を工夫すればどのように収益に貢献できるかわかるようになります。つまり、営業でクライアントに出向いたときに、クライアントのビジネスモデルをわかっていれば、どの点を解決してあげれば収益が上がるのかを理解したうえで、提案することができます。
ビジネスモデルを理解するためには
- ビジネスモデルの本を読む。
ビジネスモデルの本は沢山あります。ビジネスモデル!の本以外にも、業界や企業の研究をしている本があります。それらを読むと理解できます。 - 他業種で働いている人にヒアリングする。
友人以外にも、クライアント、セミナーなどで同席した人に、どのように儲けていてどのような点で苦労されているのかをヒアリングして学びます。※情報クレクレ君になると失礼なので、気を付ける必要があります。 - 新聞を読む。
特に日経新聞には、どこどこの企業がどういった理由で業績悪化しているか、好調かなどが記載されています。日々読むことによって理解できます。 - IR情報・決算情報など企業情報を読む。
上場している企業であれば、決算資料などに売上高・利益額などが載っています。どの事業・業種がどのぐらいの利益でコストがかかっているのかを理解できます。 - 当ブログを読む。
宣伝になりますが(笑)上記4つのポイントをまとめたような形で情報をお届けしています。
ビジネスモデルのカテゴリからいろいろ読んでいただくと簡単に理解ができます。
最後に
面白いビジネスモデルは沢山あります。基本的なパターンを知ることで、ビジネスモデルの面白さがより分かるようになります。
日々の仕事にも役立ちますので、ぜひ一緒にビジネスモデルを学び・研究していきましょう。