・顧客対応に追われて大変
・顧客は一律同じ対応をしている
こんな風に、マーケティングにおいて、顧客・ユーザーが思い通りに動いてもらえないという事はないでしょうか?
これらの行動を3つのNOTと呼びます。
マーケティング、特にセールスライティングにおいて現れるもので、ユーザー・顧客は残念ながら、その内容を読みません、そして信じません、さらには行動もしません。
例えばWeb上でのユーザー数における購買率(コンバージョン率)は、数%あれば十分といった業界も多い事でしょう。
これは、100人サイトに訪れて90人以上は、行動してくれないという結果です。
この3つのNOTは、非常に高い壁です。
今回は、この3つのNOTについてご紹介するとともに、解決する方法をご紹介します。是非明日からのマーケティングに活用していただけると幸いね。
3つのNOTとは?
セールスライティング、コピーライティング、その他マーケティング施策においてユーザーは3つのNOT(しない)行動が多くみられます。
アメリカの広告マンのマクスウェル・サックハイム氏が提唱したものです。
- Not Read:ユーザーは、あなたの文章を読みません。
- Not Believe:ユーザーは、その文章を信頼しません。
- Not Act:ユーザーは、行動しません。
この記事も、ここまで内容をご紹介しましたが、どれほど読んで頂けたでしょうか。
途中で、敬語じゃない?部分が1文ありましたが、気づきましたでしょうか。
気づいていただけていたのなら、ちゃんと読んで頂けたという事で、うれしい限りです。
書き手、提案する側にとっては少々悲しい事ですが、逆に受け取る側になったときは同じ行動になってしまいます。
これは、読んでくださっている方は、ほとんどの方が忙しいですし、頭が良く、冷静です。
避けられない事実です。そのため、この3つのNOTが常にある前提で、提案・訴求を行う事が重要です。
それでは、1つ1つご紹介します。
Not Read ユーザーは読まない
本記事を書いていて「あなた」とは筆者自信を指してもいます。
- 今日、目に入った広告を全て読みましたか?
- ここまで、一言一句飛ばさず全て読んで頂いたでしょうか?
- ニュースは、どれほど真剣に読みましたか?
もちろん、しっかり読んだものはあると思いますが、ほとんど読んでいないと思います。
情報化社会と言われる昨今、膨大なコンテンツ量があります。
読み物以外にも、沢山のやらなければいけない事、やりたい事があります。
ユーザーは、あなたの文章・広告を読みません。読む時間もありません。
もし、今日真剣に読んだものがあるとしたら、それはなぜ読んだのでしょうか? この、「なぜ読んだのか」「なぜ読まなかったのか」この間を考え対策することが重要です。
Not Readを打破するためには?
読まれない理由は、ユーザーが求めていない内容だからです。
その広告を手に取って読まなかった場合も、一瞬興味があると思わせられたが、良く見たら興味がなかったという事です。
打破するために1番重要な考え方は、あなた自身の体験の行動を1個1個振り返り、分析していく事です。
- なぜ、その文章を読んだのでしょうか。
- なぜ、その文章を読まなかったのでしょうか。
例えば、斜め読みで読んだ文章でも目に入ったもの、入らなかったものもあるでしょう。 Not Readを打破するためには以下の3つの方法が大切です。
ユーザー・顧客の求めている事を知る事
ユーザーが本当に求めている情報とは何であるかを知る事です。
実際にユーザーにインタビューすることが出来れば聞いてみましょう。
難しい場合は、競合分析・利用状況の分析などから考えてみましょう。
ペルソナ設定などを行うのも1つの方法です。
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1文読んだら1文読みたくなる内容である事
広告の文章において「タイトル」の役割は、最初の1行を読ませる事です。
そして、最初の1行の役割は、次の1行を読ませる事です。
上から順番に、次も読みたい、次も読みたいという流れにすることが重要です。
言葉でいう事は簡単ですが、非常に難しい問題です。
何度もPDCAを回すことで改善していく部分です。
コピーライティング以外においても、同様の事が言えます。
例えば、看板を見たらネットで調べたくなる。お店の入り口をみたら中を覗いてみたくなる。 このように、1つ興味を持ってもらったら次の行動に移してもらう為の仕組みが大切です。
読まなくても理解できる内容にする事
前項は、1文読んだら次の文章もという内容でした。
これが出来れば、完璧なコピーライティングと言えますが、一朝一夕で作れるものではありません。
次に重要なものは、「ユーザーは読まない!」という前提に立って、パッと見ただけ、斜め読みなどでも、伝えたいことが相手に伝わる内容にする事です。
ブログのような記事では、重要な部分だけハイライトを入れたり、改行を使って目立たせやすくします。 文章を書いたら、第3者にさらーっと見てもらって内容が分かるかテストしてみるのも有効な手段です。
一緒にディスプレイを見てもらって、「10秒以内で内容を理解してもらう」などのゲーム感覚で見てもらうのもよいでしょう。
読みやすい文章にする事
前項にも似ていますが、読みやすい文章にする事です。
これは、ターゲット層が読みやすい文章にする事です。
小学生であれば小学生が分かる内容。忙しい社会人であれば、頭を使わずに読めるよう、中学生でもわかるレベルにするなど。
例えば、社会経験がない人に対して、ROAというものを説明する時に、「ROAを高めていくためには、総資産回転数を高めるか、営業利益率を高めることが重要です。」のような内容では、まったく伝わらないでしょう。
ROAは企業の儲けの度合いを示すものです。分かりやすくすると、全財産が100万円の人が、そのお金を使ってどれぐらい利益を高めたかを示す指標です。
ギャンブルに使って2倍になったら、ROAは200%です。
つまり、企業の全資産を使って、1年後などに、何%減ったか増えたかを示すもので、どれぐらい効率的に儲けたかが分かります。~以下略
のように説明した方が伝わりやすいと思います。
Not Believe あなたの事を信じない
ユーザー・顧客は、あなたの宣伝に対して全く信じません。
なぜ、口コミサイト・SNSが広まるのでしょうか。
それは、友人含め第三者の意見が聞きたいからです。
一方で、絶対に儲かるはずのない詐欺を信じてしまう人がいるのは、なぜでしょうか。
ここには、テクニックがあります。ご紹介していきます。
※もちろん悪用は厳禁ですし、事業においてはサービス利用いただいてからの関係構築が重要なので、ダマすような表現は避けましょう。
心理効果、権威性を使う
- 先生がいっていたから!
- ○○賞を受賞した人の作品
など、凄い人が言うと人は信じやすくなります。
提供したい商品、コンテンツに対して、提供する側は何かしらの経歴・実績があると思います。
「○○を経験した私がおススメする~~」のように、権威性をアピールしてみましょう。
もし、紹介できる経歴・実績などがない場合は、その商品・サービスを専門家に評価してもらう事も重要です。 また、書籍・論文・有名人・専門化の言葉を著作権には引っかからない配慮をしたうえで引用するという方法もあります。
ウィンザー効果を使う事
口コミの一番のポイントは、自分と同じ価値観・立場の人たち・もしくは皆が発言している所です。
皆が発言しているから信頼できます。
コピーライティングする時には、メリットをただ羅列するのではなく、一般ユーザーの口コミなどを載せることで、信頼を得やすくなります。 ネット通販・テレビショッピングなどにおいても、一般消費者の感想などを流すことがあると思います。まさにあれは、ウィンザー効果を使っています。
根拠のある理由を説明する事
その商品・サービスが、なぜ良いのか根拠を説明する事が大切です。
ここは、嘘はいけませんが、必ずしもユーザーが理解する必要はありません。
○○素材配合!と書いてあるもので、根拠は良く分からないけど「体にいいらしいから飲んでる」みたいな経験、或いはそういう人を見かけたことはありませんでしょうか?
繰り返しになりますが、嘘は良くないですが、正しい根拠のあるデータはユーザーが理解できなくても良い場合もあります。権威性を与えられるかもしれません。
理解はともかくとして、根拠はしっかり伝えるようにしましょう。
ユーザーに寄り添う事
お金持ちが、庶民派の商品を宣伝しても、伝わりません。
自分と同じ悩み・試練・課題を持っている人の意見こそ信じられやすくなります。
商品も、企業側の目線で良さをアピールしても伝わらないかもしれません。
ユーザーにしっかり寄り添った訴求が大切です。
Not Act ユーザーは行動しません
ユーザーは、他人ですし、直接的な関わり合いも、ほぼないはずです。
その為、思った通りには行動してもらえません。
行動するのは、ユーザーが「今」行動しなければならないと思った時です。
行動しなければならないと思った時ではなく、「今」行動しなければならないと思った時です。
その為には、なぜ今行動するのかの理由を伝えることが大切です。
主に下記の方法を用いてみましょう。
簡単なことから始めてもらう事
人は、高い物・人生を大きく変えるような決定は、避けたくなる傾向にあります。
面倒な事、時間がかかるような事も、避けたがる傾向にあります。
だからこそ、簡単に出来る提案からしてみましょう。
- 1年間通い続けてください!よりも、
- まずは1回見学に来てください。
- ネットでも申し込みできます
- まずは1000円から始められます。
のように、提案すれば敷居が低く簡単に始められるかもしれません。
限定効果を使う
- 今じゃないと売り切れる。
- 今じゃないと値段が上がる。
- 今だけの○○。
のように、今購入・申し込むからメリットがあるという訴求をします。
人間は、欲しいと思っても良く考え・検討しているうちに、必要ではなくなるといった事も多々あります。
一方で、衝動買いをしてしまって後で、いらなかったと思う事もあります。
これは、今買いたくなる状況で、その人にとって敷居が低く直ぐに購入できる状態だったからです。
せっかくコピーライティングで、欲しいと思ってもらえるのであれば、その時点で買ってもらえるような訴求をしてみましょう。
さいごに
いかがでしょうか。それぞれの方法論は、ほんの一部です。
他にも色んな方法があると思います。
一番大切なことは、ユーザーが読まない・信じない・行動しないという前提を忘れない事です。