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キャズムとは?キャズム理論・イノベーター理論をわかりやすく解説

キャズムとは

キャズムとは

ビジネスにおいてキャズムという言葉を聞いたことがありますか?

キャズム=Chasmとは、日本語にすると溝です。
ビジネスで使うキャズムとは、一部の人しか使っていなかったサービスが、大衆化されるようになる為の壁(溝)のことをキャズムと呼びます。

大衆化されたサービスは、「キャズムを超えた」と表現されることもあります。

キャズムを超えられたサービスの例

  • スマートフォン
  • パソコン
  • 冷蔵庫
  • エアコンなど

特別な事情がない限りほとんどの人が当たり前のように使っているものです。スマートフォンはつい最近までこの世に存在せず、現れたばかりの時は一部の人しか使用していませんでした。しかし、今はほとんどの人が使うようになっています。

キャズムを超えられていないサービス

  • スマートホーム
  • 電子書籍
  • ドローンなど

スマートホームはとても便利なサービスです。しかし、所有しているのは一部の人たちのみだと思います。これらはキャズムを超えられていないサービスと言えます。

イメージはつかめましたでしょうか。では、理論についてご説明します。

キャズムの前提になるイノベーター理論について

イノベーター理論とは、新しいサービスが世の中に浸透していく過程を理論化したものです。1962年にエヴェリットロジャースさんが提唱したものです。 著書「イノベーションの普及」の中で 解説されています。

イノベーター理論の中では、世の中に浸透していく過程において、5種類の消費者が存在すると言われています。
新しいサービスが浸透していくためには、順番に攻略していく必要があります。

イノベーター理論での消費者5タイプ

1)イノベーター:革新者

新しいテクノロジーや製品を追い求める人たち。企業がマーケティング活動をする前から情報を察知し、購入を検討・始めるような人たちです。

全体の2.5%程度いると言われています。いわゆるオタクと言われる種類の人たちです。その商品が、実用的なのか費用対効果があるのかなどは関係なく、ただ新しいものを求める傾向にあります。より革新的なものほど好まれます。

2)アーリーアダプター:初期採用者

イノベーターの次に、購入をし始める人たちで、全体の13.5%程度いると言われています。

イノベーターより、現実的で新しいテクノロジーや製品の良さなどをある程度検討し理解したうえで購入します。特に今抱えている問題に対して解決してくれる製品であるほどすぐに購入されやすくなります。

3)アーリーマジョリティ:前期追随者

全体の34%程度いると言われています。イノベーターやアーリーアダプターとは違い、新しいテクノロジー・製品は場合によってブームとなって過ぎ去ってしまう事を理解し、商品についてよく吟味したうえで購入する人たちです。

この層の人たちは多くいるため、市場に浸透していく上では重要な顧客層です。

4)レイトマジョリティ:後期追随者

アーリーマジョリティと同じく全体の34%程度いると言われています。アーリーマジョリティと基本的には同じ性質を持っています。異なる点は、アーリーマジョリティは購入した途端、商品を進んで使う一方、レイトマジョリティは購入した後でも使用を躊躇します。

説明書や他人に教えてもらうなど、標準化・マニュアル化されることを好みます。

5)ラガード:遅滞者

新しいテクノロジー・製品には全く見向きもしない、関心のない層です。全体の16%程度いると言われています。

初期市場と、メインストリーム市場

前項で紹介した、5つのタイプを2つに分類することができます。

1つは初期市場。イノベーターとアーリーアダプターを含めた市場。
もう一つは、メインストリーム市場と呼び、アーリーマジョリティ―・レイトマジョリティ・ラガーとの3つを合わせた市場です。全体の84%を占める大きな市場です。

多くのテクノロジー製品は、初期市場では浸透しますが、メインストリーム市場には浸透しません。

例えば、QRコード決済も、paypayが100億円還元キャンペーンを行ったのにも関わらず、使用する人たちは限られており、なかなか大衆には広まりません。
ドローンやVRなども一時期話題になり、流行に敏感な人たちで活用されましたが、大衆化されてはおりません。

この初期市場とメインストリーム市場の間にある大きな溝のことをキャズムと呼びます。

一方で、イノベーターからアーリーアダプターへの浸透や、アーリーマジョリティ―からレイトマジョリティ―までの浸透などの間のことを「クラック」と呼びますが、キャズムと比べ難易度は低くなります。

イノベーター理論の図

キャズム理論・イノベーター理論を小学校のクラスの流行でイメージしてみる。

理論的な説明では難しいと思いますので、今回はどこにでもある、小学校のクラスで何かが流行るときの流れをキャズム・イノベーター理論に当てはめてみます。

1)静かなA君が、〇〇ゲームをやっている。

クラスの端っこで、ゲームオタクのA君が、発売されたばかりのゲームをやっています。この時は、ほかのクラスメイトは見向きもしていません。「またゲームオタクがもの珍しいゲームをやっている」といった印象です。

2)人気者のB君が、A君のやっているものに興味を示す。

人気者のB君は、誰にでも気軽に接する優しい子。ゲームオタクのA君に話しかけ、ゲームに興味を示します。
何やら面白そうなので、とりあえず買って一緒にやり始めます。

人気者のB君は、やってみてとても面白かったので、みんなに勧めます。

3)人気者B君と、仲の良い人たちが一斉に始める。

人気者B君があまりにも楽しそうにゲームをしていて、みんなに勧めます。ゲームの面白さがわかり、それぞれゲームを 購入し始めます 。

4)追随して買う人たちが現れる

クラスの半分ぐらいの人たちが同じゲームを始めました。とても楽しそうです。

それを見かねてまだゲームを持っていない人たちも、一緒の話題についていきたい・一緒に遊びたいといった理由でゲームを購入し始めます。これで、クラスのほとんどが同じゲームを始めます。

5)全く興味関心を示さない人もいる

クラスのほとんど全員がゲームをし始めていますが、受験勉強に必死。ゲームには全く興味のない、ほんの一部の人たちはゲームを始めません。

小学校のクラスの例からわかること

こんな光景皆さんも経験がありますでしょうか。ゲームだけでなく流行のファッションなども同じです。ゲームオタクA君がイノベーター。人気者B君がアーリーアダプター。B君の友人がアーリーマジョリティ―。ほかのクラスのメンバーがレイトマジョリティ。最後までゲームをしなかった人たちがラガートです。

ポイントは、それぞれゲームを始める目的が異なります。「ゲームが面白いから始める」という共通点はあるものの、「新しいから」・「みんながやっているから」などです。

そして、たまたまアーリーアダプターが、人気者で広めるだけの影響力がありました。B君が興味を示さなければクラスで流行ることはなかったかもしれません。

キャズムを超えるために必要なこと

1)初期市場とメインストリーム市場では、購入する理由が異なることを知る。

初期市場は、新規性。メインストリームは実用性・汎用性に重きを置かれます。新しいテクノロジーや製品は、作る側も初期市場側の人間であることが多いです。市場に反映させるためには、メインストリームの層たちの気持ちをしっかり把握することが重要です。

2)メインストリームの中でも、一部を狙う。

メインストリームは、たくさんの人たちがいます。アーリーマジョリティ―だけでも多くいます。
一気に攻略しようとするのは難しいです。まずは、アーリーマジョリティーの中の一部の人たち。そのテクノロジーや製品が解決する問題を持っていた人たちを狙ったうえで拡散していくようにすることが重要です。

最後に

いかがでしたでしょうか。キャズム理論は、どこから攻めていくかどのように攻略していくか、まるで兵法のような理論です。そして、商品だけでなくブランド認知・ツイッターのフォロワー数を増やすなど色んなことにも応用できる理論だと思います。

もっと詳しく知りたい方は「キャズム2」という本をお勧めします。ぜひ読んでみてください。経営的なビジネス本ですが、非常に読みやすい内容になっています。

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  • この記事を書いた人

りゅうじ

元ギター講師のWebマーケティング・ディレクター、事業マネジメントや新規事業の立ち上げなどを行う。趣味はディズニー・映画・読書・テニス・野球・芸術鑑賞・寺社仏閣巡り・写真・その他いろいろ。もっと人生を楽しく充実させるために、情報を発信中。

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