面接はどうすればいいの?
といった、転職自体が初めて、もしくは久しぶりの方に対して面接の基本から対策まで全てを分かりやすく徹底解説します。
ちなみに私は、転職市場について3つの視点を経験しています。
- 転職支援経験:人材紹介事業にて転職コンサルの経験があります。
- 採用側の視点:会社でマネジメント・採用を検討する立場にいます。
- 転職者視点:私は、転職を2回しています。
そのため、3つの視点を元に徹底解説していきます。
最後まで読んでいただければ、面接の不明点が解消されると思います。
長いページなっています。1から知りたい方は順番に読んでいただき、知っている部分は飛ばして読んでいただければ幸いです。
面接準備のためのメニュー
目的を知る。面接とは何のために行うのか
面接の準備をする前に、根本的なところ「面接とは何のために行うのか」をしっかり理解しておくことが大切です。面接の目的は、「採用側、応募者側のニーズが一致するかどうか確認するため」です。
- 採用側のニーズ:即戦力として働いてもらえるか。
- 応募者のニーズ:自分の希望雇用条件・環境で働かせてもらえるか。
応募者自身というサービス・商品を、企業に購入してもらう商談の場とも言えます。そのため、応募者側は採用側の採用する気持ちやニーズをしっかりくみ取る必要があります。
さて、採用側の状況やニーズを掘り下げていきましょう。
面接で、採用側はどんな状況で何を求めているのか
なぜ採用しようとするのかは、企業によって異なりますが主には下記の通り。
- 事業を拡大したいから、売上を上げられる人を採用したい
- 業務が溢れているため、従業員が辞めないよう緩和させたい。
などです。
採用=人なので情が入ってしまいますが、採用とは物や株などと同じ投資です。
直接的にでも間接的にでも、採用したことによって得る売上が、採用コストを上回ればよいのです。
その採用の倍率が高い場合は、この中で一番確率が高いと思われる人が採用されます。
※面接官や採用を決める人が、経営視点を持っていなくても基本的に変わらないポイントです。
上回ると言っても、基本的に人件費は売上の30%程度に抑えたい企業が多いため、採用して給与の3倍以上の売上が上がらないと損失になる可能性があります。
びっくりする方もいると思いますが、即戦力であれば給与の3倍以上の売上を上げること自体は難しくありません。
会社は、出来るような仕組みがあるから存続しているのです。また採用してからすぐではなく短期的に・長期的に貢献してもらえればよいのです。
- 未経験の転職が不利になる理由がこれにあたります。
未経験は給与の3倍以上の売上を達成するために非常に時間がかかります。今いる従業員への負担が大きくコストがかかるためです。 - 転職回数が多いと不利になると言われる理由も考え方は同じです。
すぐ辞められては損失につながる可能性があります。また、辞めない人を採用した方が長期的に見れば投資対効果が良いためです。
会社になじむかどうかも、採用することにより、従業員が活気づくのか逆に士気が下がるのかで売上に影響が出てしまうので、選考での重要なポイントになります。
このように、採用側は直接的・間接的に売上に貢献できる人かどうかを見極めるために面接を行います。
どのような人が売上に貢献できると判断できるのか
明確な答えがありません。だから採用側の主観で採用されることが多いのです。
その中でも一般的には、下記のポイントがあります。
- 営業は論理的に話せてコミュニケーション力が高い人
- プログラマーならプログラムレベルが高い人・常駐する業務ならコミュニケーション力が高い人
その企業がどういう人ならば売上に貢献できると思っているのかは、ケースバイケースです。そのため、その企業をよく知ることが重要です。
- 企業サイトの理念・ビジョン・その他仕事にかかわる情報を把握する。
- 求人ページにある情報、求める人などの内容から募集する意図などを確認する。
ここまでの、視点を持ったうえで準備を望むことが、とても大切です。
面接で大切なこと。採用されたからがスタートということ
面接での大切なことは、採用されて終わりではなく採用されてからがスタートということを忘れないことです。 その為、2点は大事にしていきましょう。
- 自分を安売りしたり大きく見せず、本来の姿を見せる事。
- 譲れないポイントは妥協しないこと。
入社してみたら、応募者・採用側双方で、思っていたものと違うというミスマッチが起きてしまうと悲しい状態になります。そのため、面接=商談の場といえども安売りしたり、大きく見せるようなことはせず、ありのままの姿を見せましょう。
また面接での応募者の目的は、希望した企業に採用してもらう事です。が、本質的には自分の理想の働き方・業務・給与があってそれを叶えられる企業に入社することですよね
採用してもらう事が目的になってしまい、大事な部分を妥協しないようにしましょう。希望通りにならないのであれば断る・しっかり伝えることも大切です。
そのためには、今回の転職で、2つのポイントを明確にしておきましょう。
- この転職で、何を叶えたいのか
- 譲れないポイント・条件(給与など)は何か。
面接から選考までの流れについて
中途採用の場合は、主に3段階が多いです。
- 書類選考
- 面接(企業により1~2回程度)
- 内定
企業によっては、面接の際にテストのようなものが、ある場合もあります。
求人ページに、採用までの流れを記載しているところが多いので確認しましょう。
書類選考があった場合。面接は応募者の経歴をある程度把握されたうえでの面接になります。
面接にたどり着くということは、経歴は求めるニーズに達していたということです。面接は、経歴では見ることのできない部分、コミュニケーション能力や人柄などを見られることが多くなります。
書類選考がない場合は、経歴をその場で伝える必要があるので、伝えたいポイントを分かりやすく的確に伝えられるよう準備しましょう。
面接の前日までの準備
履歴書、職務経歴書、その他必要書類を再確認する
書類選考がない場合は、作成をします。書類選考が通っていれば、その内容を踏まえて聞かれるため改めて確認をしておきましょう。
応募企業について、求人について再確認する
応募企業の事業内容、ビジョンなどをしっかり確認します。
また、求人情報にある内容をしっかり確認しておきましょう。内容を踏まえて面接で発言ができると好印象を持たれやすいですし、不明点があれば、面接に聞くこともできます。
持ち物、服装の準備
書類などの持ち物は全て用意したか、前日にはカバンに入れたか。
スーツに汚れやしわがないか。アイロンされているかなどしっかり確認しておきましょう。特に、前日・当日に気づいてしまっては慌てたり間に合わなくなります。早め早めに確認しましょう。
面接の場所と、経路・時間を調べる
当日は余裕をもって面接場所に行くようにしましょう。
理想は、1時間前などに一度付き、会場の場所に一度見に行きましょう。その後はカフェなどで、改めて伝えたいことなどを確認し、落ち着く時間を作りましょう。
質問に対する返答の確認・逆質問の準備などをする
王道の質問や、最後に聞かれる逆質問への準備・確認をしましょう。
逆質問とは、面接の最後に「何か質問はありますか」と質問されることです。質問がある=企業に関心があるということを示すことができます。「御社で仕事をするうえで事前に知っておいた方が良いもの。心得ておくべきことなどはありますか?」などです。とっさには思いつきにくいので、事前に考えておくとよいでしょう。
面接の当日気を付ける事
- 面接中以外でも、態度に気を付けること
社内に入った時はもちろんの事、その周辺を歩く時も、関係者が近くにいるかもしれません。気を抜かないように気をつけましょう。 - 身だしなみをチェックする
移動している間にネクタイがずれていたりしないか、念のためにチェックをしましょう。 - 面接の5分前につくようにしましょう
面接は、早くても遅くてもNGです。5分前ちょうどぐらいにつくようにしましょう。そのためには、前日までに準備する事にも記載した通り、1時間前にはついて一度現地に行ってみることをお勧めします。 - 万が一遅れそうな場合は、すぐ電話で連絡を
電車の遅延、その他やむを得ず遅刻をしそうな場合は、必ず電話をしましょう。この際も、面接とおもい丁寧な対応を心がけましょう。
面接中に気を付けること
面接官質問は、意図を考え、結論から答える事
面接中は、緊張したり舞い上がったりしてしまいます。面接官の質問にしっかり答えられないことも多いです。
その為、しっかり質問を聞き、どういう意図で質問しているのかを考えてから落ち着いて答えましょう。
聞き逃してしまったり、意図が分からない場合は、「こういうことでしょうか?」のように質問の意図を確認することも可能です。
また、伝える時は「結論から伝える」ことが大切です。
面接官の立場を理解すること
面接官が社長である場合、直属の上司になる人の場合、人事部の場合で立場が異なります。
例えば、人事の方に対して、専門用語が過ぎる話をしてしまうと内容が伝わりづらくなります。
社長であれば、如何に貢献できるか・成長が期待できるかが重要視されていきます。
直属の上司であれば一緒に働きたいと思わせるかが重要になっていきます。
どの立場の人かによって、話す内容のレベルなどを変えていきましょう。
空気を読むこと
面接では、こんなことになる場合があります。
- アピールしたいあまり喋りすぎてしまう。
- 履歴書に書いてあることをそのまま伝えるだけになってしまう
空気をしっかり読みながら、話のスピードや話す長さなどを適宜変えるようにしましょう。 その為には、企業に貢献したいという気持ちとともに、面接官をもてなすぐらいの気持ちで臨みましょう。
企業や面接官によっては、協調性〇・話し方△のように何かを下記ながら聞いている人もいます。どのように聞いているか観察できるとよいでしょう。
その他細かい注意ポイント
正直、古臭いなぁと思うことが多いですが、やらないよりやった方が無難なのが日本のルール?です。細かいですが下記のポイントも注意しましょう。
- 携帯電話の電源はOFFに
- 入室時ノックをするときは3回・もしくは4回
- 面接開始・終了共に、挨拶を忘れずに。面接官の眼を見ることも重要
- 基本は座らず立っていましょう。面接官に座ってくださいと言われたら座りましょう
- キョロキョロしない、身振り手振りは大きくしすぎない
- 案内されたら出口に一番近い場所(下座)に立つこと。指定された場合は指定された場所へ
- 笑顔も忘れないこと
面接での質問対策。王道のポイント
面接では、必ずと言ってもよいぐらいよく聞かれる質問があります。事前に準備しておきましょう。
応募者の長所と短所
あなたの長所と短所はなんですかと聞かれます。
長所は、「元気なところです」だけではNGです。実績や経験談を踏まえて言えるとよいでしょう。
例えば、「長所はポジティブなことです。現職では売上が伸びず辛いときにも、前向きな発言をしていたことで、励まされたと同僚から多く声をかけていただきました。そして実際に売上を伸ばすこともできました」など。
短所は、ありのままを伝えることが重要ですが、伝え方を気をつけましょう。 長所の裏返し・短所だけど長所とも言えるような伝え方が大切です。
難しければ、その短所をどのように改善しようとしているのかを伝えるのもポイントです。
今までの会社の、入社理由・辞めた理由
職務経歴書に書いてあっても改めて聞かれることが多いです。書いてある内容以上のことを話すようにしましょう。
基本は辞めた理由のみですが、下記の点も考えておきましょう。
- なぜ、その職に就こうと思ったのか。
- なぜ、その職を辞めたのか。
今までの仕事で、頑張った事・大変だったこと
ポイントは以下の通り。
- 実績の数字などを踏まえて、具体的に
- なるべく、応募する仕事内容や、企業の求めている人物像に近いと思える事
- 苦労話ではなく、この経験が今にどう生かされているのかを伝える事
単純に「テスト勉強がんばりました」のような、感想にならないようにしましょう。
例:〇〇の仕事において、〇〇が大変でしたが、○○の実績を上げることができました。そこから、〇〇を学ぶことができ、今も○○な時に思い出し生かしています。
意外と忘れがち、志望動機
中途採用の場合、とにかく働きやすいか・楽して稼げるかのような視点になってしまいます。
その為、志望動機は手を抜きがちです。特に複数企業に応募している場合は同じテンプレを使いまわす人もいます。
しかし、会社からしたらなぜ応募されたかは重要です。手を抜かずしっかり考えましょう。
ポイントは、企業が求めるニーズも踏まえた回答ができるとよいでしょう。
面接後のお礼メール
中途採用は、即戦力かどうかで判断されることが多いため、面接後のお礼メールで採用の可否が変わるということは、あまりないでしょう。
しかし、本当に入りたい企業であれば、改めて熱意や気遣いを見せることで印象はよくなるでしょう。
特に、23~26歳ぐらいの2次新卒と言われる人たちは、即戦力かどうか以外に、成長性なども考慮します。お礼のメールを送ってマイナスの評価にはなることは、ほとんどないので出来たら送りましょう。
メールで伝える時は下記のポイントを押さえましょう。
- お時間を頂いたことに対してのお礼。
- 自分のオリジナルな言葉で、熱意・意気込みを改めて伝える。
- 面接で言えなかったことがあれば改めて伝える。
面接対策をする方法
イメージトレーニングをする
聞かれたことに対してどうこたえるか、イメージトレーニングをしましょう。
頭の中で何度も繰り返します。つっかえるところ・分かりづらい所はどんどん修正してブラッシュアップしましょう。
友人、家族などで練習する。
イメージトレーニングだけでは、主観的な感覚でしかないため、家族や友人などに聞いてもらって練習することをお勧めします。
フィードバックをもらえることによって客観的に改善することができます。
※友人、家族の感想を面接官も抱くわけではないので勘違いしないよう気をつけましょう。
実際に、志望度の少し低いところで練習する。
賛否両論分かれる所ですし、お時間を頂く企業には申し訳ない部分です。
しかし、採用する側は複数の求職者などで慣れている一方、転職する側は実践経験少ないまま大切な面接に挑むのは難しいです。
自分の大切な人生の大きな分かれ道である面接なので、あまり遠慮せず実践経験を積みましょう。
もちろんそこで受けた企業がとても良い場合もあるかもしれません。全く入社する気がない企業はNGですが、少し志望度が低いぐらいであれば、経験もかねて面接に挑みましょう。
面接で緊張しない方法
ポジティブなことを何度も唱えること
大丈夫、絶対大丈夫、上手くいく、面接に行けるなんて幸せだ。などポジティブなことしか考えないようにしましょう。
ネガティブなことを思ったりいいそうになったら、ポジティブなことをその倍考えたり言いましょう。
採用する側も緊張しますし、学校のテストのように絶対の正解はありません。多少、噛んだりミスしても大丈夫です。とにかくポジティブシンキングに徹しましょう。
緊張していることを伝えてしまう
「御社で働きたいという気持ちが強すぎて、いつもの営業などとは比べ物にならないぐらい緊張しています」など緊張していることを伝えてしまいましょう。
そうすれば、相手も理解してもらえますし、気持ちが楽になります。
最後に
面接は、どちらかに上下があるわけではなく、お見合いと同じです。背伸びせず、卑下せず挑みましょう。
もっと詳しく面接対策や書類の準備などをしたい場合は、転職エージェントに相談することをお勧めします。無料で対応してもらえるので、一度は登録してみることをオススメします。