労働集約型とは
労働集約型とは、人が多ければ多いほど、労働時間が多いほど売上が上がるような、労働が集約されて成り立つ業界・産業のことを指します。時間を切売りして稼ぐビジネスとも言えます。
完全に無人でビジネスが成立する事業はないため、厳密に「労働集約型ではない」という企業はありませんので、労働集約性が高い・低いというような言い方をする場合もあります。
労働集約性の高いものとは
主な業界・産業
漁業、農業など一次産業全般
- 漁業、農業など一次産業全般
- サービス業
- 流通業
- 製造・制作会社など
主な職種
- 営業、接客
- コンサルタント
- インストラクター・講師
- クリエイター など
例えば、漁業は1人より2人の方がより多く魚を捕ることができます。営業では、1人より2人の方がより多くの顧客と商談できます。1時間より2時間、8時間の方がより多くの顧客を獲得することができます。
インストラクターは1人より2人の方が教えられる人数が増え売上が上がります。 このように、労働がものをいうような業界・職種です。
労働集約性が低いものとは
主な例
- プラットフォームサービス
- サブスクリプションサービス
- 投資家
- 不動産のオーナー など
仮に、明日誰も働かなくても売上が入ってくるような事業形態のことを指します。
最近では、プラットフォームやサブスクリプションと呼ばれるWebやアプリなどのツールも労働製薬性の低いサービスです。例えば、googleやメルカリは一週間誰も働かなくても、サービスが正常に動いている限りユーザーは使い続けてもらえる可能性がとても高いです。
労働集約型がブラック化しやすい理由
残業が増える可能性が高い。
労働集約型は、労働力がものをいうため、1人でも多く働いてもらう・1分でも多く働いてもらうほうが経営的にはよい状態になります。新たに雇うほうは雇用のリスク・コスト・教育時間などがかかるため、1分でも多く働いてもらう方を望まれます。そのため、長時間労働を生みやすくなってしまいます。
給料が上がりにくい
労働集約型は、利益は労働時間と比例しているため生産性が上がりにくい傾向にあります。
例えば、1人が1時間で3000円の売上を上げられるとします。時給1000円ならば利益は2000円です。2時間働いたら、倍になるため4000円です。
投資家などは、うまくいけば一日1分も働かなくても利益が出る場合があります。
労働集約型の良いところは多い
利益を上げやすい
1時間働くとこれぐらい売り上げるという利益がわかるので、利益を伸ばしやすいです。
労働集約性の低い、投資家・プラットフォームなどは収入を得られるまで時間がかかる・リスクが多い傾向にあります。
コストがかかりにくい
労働集約型の場合、コストは人件費がメインになります。一方でサービスを維持するような固定費などはかかりづらいため、コストがかかりにくい場合があります。
単価が高ければ高収益
1時間1000円で切売りする場合は過酷な労働になりますが、1時間100万など高単価で売れる場合、大きな収入につながりやすくなります。
いかがでしょうか。労働集約型は時間を切り売りする点、売上の確実性は上がる一方、デメリットもあります。これから転職されようとしている方などは、どのくらい収益があってどういう人生を送りたいかによってどのような構造で働きたいか考える必要があります。