・売上の推移に違和感がある
・作業にミスがある
・戦略に間違いがある
ビジネスにおいて、観察力・洞察力・推察力は非常に重要です。
観察力・洞察力は「気づき」をもたらします。
もっと売上を高めるための気づきを得る場合もあれば、ミスやトラブルなどマイナスになりかねない状態を早い段階で気づくというケースもあります。
いつの間にか赤字になっていた。いつの間にか従業員が辞めていった。
そんなことが起きないように、「気づき」を得るための観察力・洞察力・推察力を鍛えるメリットと方法をご紹介していきます。
観察力・洞察力・推察力とは?
観察力・洞察力・推察力は、それぞれ「気づく」為に必要な力ですが、微妙に異なります。
- 観察力とは、物事に対して注意深く見ることで細かな点に気づく力
- 推察力とは、相手・他人の感情など心中を思いやること
- 洞察力とは、原因など目に見えない部分を見抜く力
商談の時を例にしてみます。
- 観察力、商談で顧客の、よそ見が多きことに気づく
- 推察力、説明している部分に興味がないのだろうなと推察する
- 洞察力、説明している部分自体は、顧客の抱える課題と違うという事に気づく
推察力と洞察力は非常に似ていますが、推察力は相手の心中を「思いやる」のに対し、洞察はその背景・本質を見抜くというより深い概念です。
この3つは、目・耳・肌など情報を取り入れる感覚を研ぎ澄ます事。 そして取り入れた情報を元に、推察・洞察して「気づき」より良い次の手を考え行動することです。
観察力・洞察力・推察力を鍛えるメリット
観察力・洞察力・推察力を鍛えるメリット3つご紹介します。
言い方を変えると、この3つの力が強い人の特徴ともいえます。
リスクを回避できる、トラブルを最小限に抑えることが出来る
大抵のトラブルやリスクは、ヒヤリハットの法則(ハインリッヒの法則)と言って、物凄く些細な小さなことの積み重ねで起きます。
- 前から機械の不具合があり壊れそうであった
- 従業員の気がゆるんでいてケアレスミスが増えていた
- 上司の高圧的な成果主義の為、隠蔽体質になっていた
などなど、何かしら小さな変化があって大きなトラブル・リスクに繋がります。
営業においても、顧客が商談で笑顔ではなかった・真剣に聞いていなかったという所から失注に繋がります。
ほんの些細な点を気づくことが出来れば、これらのリスクやトラブルを未然に防ぐことが出来ます。また、既にトラブルが起きていたとしても早期に発見することで影響を最小限に抑えることが出来ます。
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変化に対応しやすくなる
トラブルにも似ていますが、ほとんどの世の中の変化とは小さな出来事の積み重ねで変わっていきます。
戦争レベルの物でも突発的に起きるのではなく、最初から小さな火種があることが多いでしょう。
iphoneが登場する時、amazonが出現する時など、既に予測していた・あったらいいなと思っていたという人も多いでしょう。
顧客のちょっとした購買行動の変化、購買心理の変化に気づくことが出来ると、世の中の変化に対応しやすくなります。
反対に、ITの時代になっているのに、その重要性・大切さに気付けず遅れをとってしまうという企業も多くあります。
「気づく」という事は、売上を高めていく為・その商品、事業、会社を存続させていくためにも非常に重要な力です。
スキルアップしやすくなる
- なぜ、先輩はこんなに商談で受注を取れるのだろう。
- なぜ、競合はこんなに売上が伸びるのだろう。
そういった時に、分からないままの人と、気づくことが出来る人では成果に大きく違いが出ます。
気づくことが出来ると、自分が持っていないかった考え方・技術などを盗む事もできます。
誰かを観察し、良いところ悪い所を推測できるようになるとスキルアップに繋がります。
これはビジネスだけでなく、趣味・生活ありとあらゆることでのスキルアップを目指せます。
観察力・洞察力・推察力を鍛える方法
3つの力を鍛えるための方法をご紹介します。
常に「なぜ」を問いて見る
- なぜ、この商品・サービスを買うのだろうか。
- なぜ、この形状なのか、なぜこの色なのか
- なぜ、商談でこんな質問をするのだろうか
など、あらゆることに「なぜ」と疑問を投げかけてみましょう。
当たり前の事にも「なぜ」と自然に考えられるようになると、3つの力を鍛えられているといえるでしょう。
「なぜ会社に通勤しなければいけないのか」と当たり前と思われることに目を向けることで新たなビジネスが生まれるかも知れません。
3つの力のPDCAを回す
観察したら、推察したら、洞察したら、検証・改善、そして改善した上で行動というPDCAを回しましょう。
「あの人が、眠たそうにしているのは仕事量が多く変えるのが遅いからだ」
観察力で、眠いことに気づき仮説を立てられたとします。
しかし、それが本当にあっているかどうかは分かりません。単純に帰宅後にゲームをしていて寝るのが遅いのかもしれません。
観察力・推察力が低い状況では、勘違い・思い込みも多く多発します。
それ自体は全く問題ありませんが、検証せず「判断した状態のまま」であると、先入観にとらわれて直ぐに勘違いする人になってしまいます。
観察して得られた情報に対し、仮説を立ててみてそれがあっているかどうか検証。
そして、違っていたら何が違っていた・改善できるか分析し、次回に活かしていきましょう。
PDCAサイクルとは?何かを上達・習得するための根源的なフレームワーク
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写真を撮ってみる
写真を撮ることは、美的センスを上げるだけではありません。
ビジネスとしての観察力を鍛えられます。
もちろん、良い写真を撮ろうと努力した場合ですが…。
写真撮影を追及すると非常に難しいものがあります。
例えば、花1つ取るにしても、素人っぽい写真を撮る人から、プロのような写真を撮る人までいます。
これらの写真の力の差は、機材の差ではなく観察力です。1つの花をどのようにとらえて、どのように映すとキレイに見えるのか観察します。
写真撮影を趣味にしていくと、観察力が付き、今まで何とも思っていなかった「空」「水」「花」が非常にきれいに見えたりします。
その観察力が、何でもないビジネスの強み・弱みを気づかせてくれる力になります。 写真撮影については下記にも紹介しています。是非ご参考ください。
【趣味研究】初心者向けカメラの始め方徹底解説!ディズニー写真多め
趣味がない人。趣味がある人にもお勧めしたいのが、写真撮影。つまりカメラです。 スマホなどでも十分きれいな写真が撮れますが、おススメなのは1眼レフ・ミラーレスといった写真撮影専用機での撮影です。 今回は ...
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ルーティーンで行動してみる
観察力で何かに「気づく」のは、違和感・変化を感じる時が多いと思います。
違和感・変化とは、「いつもとは違う」という事です。
毎日違う事を行っている人は、毎日が変化なので、小さな変化を発見することは難しいです。
毎日、同じ電車同じ座席・同じ時間に寝るなどを行うと、今日は電車が混んでいた・今日は同じ時間に寝られないなど変化に気づくことが出来ます。 実際に経験がある方も多いでしょう。
小さな変化に気づくためには、「通常」を知るためにルーティーンで行動してみるという方法もあります。
小説を読む、ビジネス情報など情報収集をする
普段写真を撮っていない人であれば、夕暮れ前・日が昇る直前の重要性を知っているという事は少ないでしょう。
エレキギターを弾いたことがない人にとっては、ギターの音の設定について気づかない人が多いでしょう。
「気づき」はそのものを、一定レベル知っているからわかるという事が多いです。
その為、情報収集を行うことで気づくことのできる「アンテナ」を増やすという方法があります。
小説では、相手の考え・行動について理解しやすくなります。
新聞やビジネス関連の情報を収集することで、ビジネスのちょっとした変化に気づくようになります。
このように、あらゆる情報を収集して観察力・推察力・洞察力を鍛えましょう。
相手と同じことをしてみる
物事を反対から見てみる、斜めから見てみることで「気づく」事が出来ます。
対人では、相手の立場に立って考えることが大切です。
でも、相手の立場に立って考えることは難しいです。
相他の立場に立って考える速い方法は、相手と同じことをしてみることです。
例えば将棋や囲碁と言ったボードゲームは、自分から見る景色と相手側から見る景色は違います。そのため、相手側に回り込んでみてみると次の1手が分かるという事があります。
相手と同じことをしてみましょう。
さいごに
観察力・推察力・洞察力の3つで発見できる「小さな変化に気づくという事」は、違和感という変化・時代という変化・人という変化さまざまな変化があります。
ぜひ、今回ご紹介した方法を実践して、小さなことに気づいてみましょう。 その小さなことが大きなことに繋がるかもしれません。