・部下が正しく仕事をしてもらえない
このような悩みを持った方へ、今回は仕事を依頼する時の重要な6つのポイントをご紹介します。
社内で仕事を依頼する時は、フランクになりやすく雑な依頼になる事も多いでしょう。
そして、成果が上手くいかないと部下のせいにしたくなる方も多いでしょう。
しかし、仕事を依頼する側の問題かもしれません。 最後まで読んで頂き、社内で仕事を依頼する時の参考に頂けると幸いです。
仕事の質は依頼側で大きく決まる事を理解する
1つ目は、マインドセットです。
仕事を依頼した後の成果物の質の高さ、低さは仕事を依頼した人によって大きく決まります。
例えば、カレーを作ってほしい時に「カレーを作って」と依頼する場合、作業者の思うカレーが出来る可能性があります。それが、依頼者の理想通りであれば良いですが、たいてい理想とは異なるものができます。また、依頼者の力量に大きく委ねられます。
「○○屋のように、○○を○○したカレーを作ってほしい」というように、具体的にした方が作業者は作るべきもののイメージが明確になり、依頼者の理想に近いものが出来上がる可能性が高くなります。
一方でビジネスにおいては「カレーを作って」と大雑把な依頼をしたあげく、理想に違う成果物が出た時に、作業者の力量のせいにする人は非常に多いと思います。
もちろん、作業者側も依頼を受ける立場として正しい進め方がありますし、上手くやってほしい所です。 しかし、まずは依頼する側に責任がある事を意識し、依頼する時に細心の注意を払うようにしましょう。
なぜやるのかを明確に
「なぜその作業を行うか」を明確に伝える事が重要です。
「おかゆ」を作ってほしいと頼んだときに、「風邪でのどが痛いから食べやすいおかゆ」なのか、「おかゆが好きで食べたい気分だから」では同じ料理でも変わっていきます。
風邪ならば、食べやすさと栄養が重要になる可能性が高いです。
おかゆが好きなだけならば、おいしさを高めるための工夫が必要になります。
作業を依頼する時は、して欲しいコトだけにフォーカスして依頼してしまいガチですが、その裏にある理由をしっかり伝えましょう。
また、なぜその仕事を依頼すべきなのか等も依頼者は把握しておく事が重要です。
ゴールは何であるかを明確に
依頼した仕事のゴールを伝えましょう。
「仕事のアウトライン」という記事でもご紹介しましたが、作業を依頼する人の思い通りにならない大きな原因の1つに業務のゴール(完成形)の認識が、依頼者と作業者の間にズレている点にあります。
定番のスポーツと言えば?という質問をしても、答えは多種多様でしょう。
「良い感じの資料を作って」という指示は、良い感じの資料の定義が分からない為、「定番のスポーツは何?依頼者と認識を合わせてください」と言っている事に近い状態です。 必ず完成形・ゴールを伝えるようにしましょう。
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曖昧な言葉は使わない
依頼する時に使ってはいけないワードがあります。
- 良い感じ
- 上手い具合に
- 適当に
- おまかせします
- 多めに
- 早めに
これらに共通するのは全て「曖昧な言葉」です。
早めにというのは、今日中なのか1週間以内なのか分かりません。
「まかせる」という指示ならば、まかせているので細かい修正指示をしてしまうと矛盾してしまいます。
部下などのスキルアップのためや、信用できる人に依頼する際は曖昧でも良いかもしれません。しかし、それ以外であれば必ず曖昧な言葉は厳禁です。
相手の重要性、感謝を伝える事進め方を確認する
仕事を行う理由、完成図、具体的な指示が出来たら、次は相手が作業しやすい環境にする事が大切です。
- この作業は、あなたにしかできない。あなたにならお願いできる
- この作業は、単純に見えて〇〇の点で非常に重要だからお願いしたい
など、誰でもよいではなく、あなたにお願いしたい理由を伝えるようにしましょう。
お世辞は厳禁です。そもそも依頼する時は、自分で行う事も含め選択肢があります。その中で、特定の人に依頼する事になるので、必ず理由があるはずです。
理由がない場合は、そもそも依頼する必要があるのか?行う必要があるのか?から見直した方が良いでしょう。
指示内容をフィードバックしてもらう
社内で仕事を依頼する時に限りますが、説明等したあとに指示内容が伝わっているかフィードバックしてもらいましょう。
フィードバックとは、伝えた内容を作業者自身の言葉で「何のために、何を、どうするのか」を説明してもらいます。
物凄く細かくマニュアルがある場合は、依頼した内容とフィードバック内容が完全一致するはずです。 フィードバック内容が、依頼者の意図とズレている場合は、どこかで認識のズレが発生しています。
番外編~シナジーを生むために~
ここまでご紹介したのは、依頼した意図と合った成果物をもらうための依頼方法です。
業務の中には、何が正解か分からないものが多くあります。
そういった時に、依頼者の価値観だけで行うより、他の人の視点を取り入れた方が上手くいく場合があります。
そういった場合は、あえて成果物が依頼した通りにならないように工夫する事がポイントです。
依頼内容に意見をもらう
作業を依頼する時に、依頼内容に対してどう思うか意見を聞きます。
例えば提案資料などの場合、「予算承認に対して厳しい人に提案を通すために、〇〇の数値を使った資料を作ると良いと思うのだけど、どう思いますか?」
と聞いて見ます。
提案資料の場合見るポイントは立場によって違うので、必ずしも貰える意見が有用かどうかは分かりません。
しかし、客観的な意見をもらう事で、完成度が高くなりやすくなります。
意見を聞くようにしてみましょう。
部分的に、提案してもらう
例えばWebの記事を作成する時は、企画案→構成案→文章作成のような段階があります。
絶対的な完成形があるならば、構成案まで考えて文章作成だけを依頼した方が確実です。
しかし、文章を作成するライターのほうが、その内容に精通していたりする場合、構成案の検討から依頼するという事も良い方法です。
最後に
業務依頼は、依頼する事により依頼者の負担は軽くなりますが、誰かに行って貰うという事ですので、感謝と敬意をもって依頼するようにしましょう。