フレームワーク

マーケティングの基本。4P分析とは?常に抑えて置きたいフレームワーク

マーケティングの基本。4P分析とは?常に抑えて置きたいフレームワーク

営業は、顧客に直接会って販売をします。
マーケティングは、顧客に合わずに販売します。

戦国時代の戦でいえば、営業は武将・兵隊です。
マーケティングは軍師と言えます。

軍師は、何人で、どこで、どのように戦うのかを考えることが重要です。

これを、しっかり分析する為のフレームワークが4P分析です。

マーケティングのフレームワークと言えば!と言われるほど代表的で、基本的なものです。

4P分析とは?

4P分析とは、自社のサービス・商品を販売するための戦略を考えるための分析するためのフレームワークです。
エドモンド・ジェローム・マッカシー氏という、アメリカのマーケティング学者が提唱しました。

  • Product・・・製品
  • Price・・・値段
  • Place・・・流通
  • Promotion・・・宣伝

簡単に言うと、「何をいくらで、どこで、どんな宣伝を行って売るのか」考えましょうという事です。

1つ1つについてご紹介していきます。

Product(製品):製品戦略

マーケティングで一番重要なのは、製品(サービス・商品)です。製品について、分析していきます。

  • その商品は、本当にどんな価値があるのか
  • 顧客(ターゲット)のニーズにあっているのか
  • ブランドイメージと商品デザインは、一致しているか
  • アフターサービスも踏まえたサービス提供はどうか
  • これらは、競合と比較した時どうなのか?

等を分析していきます。
特に、どんな価値があるのかを考えることは重要です。

発売当時のipodは、音質は十分とは言えない商品だったと思います。
しかし、音質ではなく手軽にたくさんの曲を持ち運びし、いつでも聞くことが出来るという所に価値があります。

その商品の価値は一体なんでしょうか?

また、複雑な製品の場合、サポートサービスなど、アフターサービスを含めたところまでが1つの製品と言えます。これら全体を通してどうなのかを考えましょう。

Price(値段):価格戦略

Productで分析した、その製品の価値を、いくらで売るべきか考えます。

  • 顧客が納得して購入してもらえる価格かどうか
  • 競合と比べてどうなのか
  • ブランドイメージと合った価格なのか
  • 採算が取れ利益を最大化できる価格なのか

等を分析します。

基本的に、価格は安い方が売れます。

しかし、価格にはブランド力と、会社の利益額を決める最重要のポイントですので、総合的に考えて決めていく必要があります。

価格は、ブランド力に影響する

例えば、車で有名なベンツは高級車です。
ベンツを持っている=セレブな人というイメージもあります。

そんな中、もし通常の車と同じ、もしくはさらに安い値段で販売していたらどうでしょう。

ベンツの高級イメージが崩れてしまいます。

反対に、100円ショップと呼びながら、100円でない製品があったりします。

少ない場合や、価格が安い場合は問題ないかもしれません。

しかし、1000円の製品がいくつもあるのみ、100円ショップと掲げていたら100円ショップとしての信頼は薄れてしまいます。

価格というのはブランドイメージとも直結していきます。

価格は、会社の利益を決め、業績を左右する

特に説明不要だと思いますが、商売は企業が儲かる状態でないといけません

100円で作った製品を100円で売っていては儲かりません。
100円で作った製品を1円でも高く売ることで、1個当たりの利益は高まります。

しかし、高すぎると買う人が減り、全体の利益は下がってしまいます。

一番利益が高まる値段設定にしなければなりません。

最近では、ダイナミックプライシングと呼ぶ需要と供給に合わせて価格を変動させるという方法も出てきました。 このように価格をどのようなルールで、いくらに設定するかというのは非常に重要です。

Place(場所):流通戦略

商品・サービスを顧客に届けるためには、どこで売るのかを考えます。

  • 顧客がいる場所はどこなのか
  • どういった経路で販売するのは良いか
  • 競合はどういった経路で販売しているのか

気を付けたい点は単純に、「すぐに買えるようにする!」というのは必ずしも合っていないという事です。

あのお店までわざわざ行かないと買えない。並ばないと買えない。という希少性がある方がブランド力を高める可能性があるからです。

一方で、気軽に買いたい商品なのにすぐ買う事が出来ないというのも、不便で顧客離れを引き起こしてしまう可能性があります。

ここまでの2つのP(プロダクト・プライス)を分析してみた結果、どのような販売方法をすることが、利便性・ブランド力・販売力を高められるのか総合的に考えていきます。

最近では、店舗に足を運んでネットで買うといった販売方法も誕生してきています。

ネットと現実の垣根を超えた流通戦略が重要になります。

Promotion(広告販売):プロモーション戦略

3つのPを踏まえて、どのような媒体で、どのような訴求をするかを考えます。

  • ターゲットが見る媒体はどこか
  • 商品の価値をどのように表現すると伝わるのか
  • 競合はどんなプロモーション戦略をおこなっているのか

プロモーションも、ネット・テレビ・ポスターから、チラシまで様々なメディアで行う事が出来る時代です。

テレビCMとポスターとネットを連動させたプロモーションという事も可能になってきています。
どの媒体を使うかは、非常に重要です。

また訴求方法は非常に大切です。

商品の価値が抜群に優れていれば、そのまま紹介すれば売れるかも知れません。
しかし、紹介すれば売れるほど抜群に商品価値の高い物は早々に現れません。

その為、訴求方法は工夫が必要です。

ipodでは、容量がどれぐらいで、どういったものかといった機能の説明ではなく、「1000曲をポケットに」といった価値を分かりやすく伝えるキャッチコピーで展開していきました。 顧客が、その商品の価値をより身近に感じて、納得して購入してもらう為にはどうしたらよいかを考える事が大切です。

4P分析をしやすくするフレームワーク

基本的には、ここまでお伝えした質問事項にそって考えていく事が重要です。

ですが、単に考えるだけでは戦略として立てづらくなってきてしまいます。

その為、他のフレームワークを目視して行う事がおススメです。

SWOT分析

SWOT分析では、弱みを強みにする方法。強みをより活かす方法などを検討していくフレームワークです。

下記にて紹介しています。

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4P分析の例

例は、私個人の感覚が多く入っています。ご了承ください。

稀有な4P戦略を取るスターバックス

スターバックスは、コーヒーショップ業界の中でもTOPレベルの店舗数・シェアを誇る企業でありながら、高いブランド力を維持しています。

そこには素晴らしい4P戦略が見て取れます。

  • Product・・・製品
    季節限定の商品を次々投入し、イメージの刷新化を行っている。
    またコーヒーというより「くつろげる場所」というサードブレイスの提供
  • Price・・・値段
    全体的に、一般的な価格より高めに設定されている。
  • Place・・・流通
    ほぼすべての店舗が直営店。
  • Promotion・・・宣伝
    テレビCMは出したことがない。SNSや口コミで認知度向上させている

中華料理屋と言えば?の日高屋の4P

  • Product・・・製品
    大衆食堂のような、美味しくて毎日食べられる中華料理
  • Price・・・値段
    低価格帯
    アルコールをセットで販売する、ちょい飲み需要で、客単価を上げている
  • Place・・・流通
    駅前・エキチカ、マクドナルドなどファストフードチェーンの近くにある。
  • Promotion・・・宣伝
    駅前に店舗があるため、すぐに認知されやすい

さいごに

マーケティングは、顧客と直接対面して販売するという事がない分、顧客の心理・行動を考えて訴求していく事が重要になります。

その時に今回の4つのPを分析することで、より戦略的に行う事が出来るようになります。

ぜひ、活用してみてください。

  • この記事を書いた人

りゅうじ

元ギター講師のWebマーケティング・ディレクター、事業マネジメントや新規事業の立ち上げなどを行う。趣味はディズニー・映画・読書・テニス・野球・芸術鑑賞・寺社仏閣巡り・写真・その他いろいろ。将棋はアマ2段。もっと人生を楽しく充実させるために、情報を発信中。

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