・頑張っているつもりだが、全然認められない
こんな経験はありますでしょうか。
自分の頑張りと、仕事への評価が一致しておらず、理不尽な思いをしたかもしれません。
これらを減らすためには「仕事の期待値」について理解し、コントロールする事が大切です。
ビジネスマンには超必須と言える考え方です。「仕事の期待値」について理解されている方に対しても、まずは期待値やコントロールの大切さについて再度振り返って頂き、その後に期待値をコントロールする方法をご紹介していきます。
仕事の期待値とは?
仕事の期待値とは、その仕事を依頼した人が、期待する基準の事で、最低限クリアしたいラインです。営業で1件獲得して欲しいという依頼の仕事であれば、期待値は1件の獲得と言えます。
「ノルマや、仕事のゴール(目標)という事ね!」と思うかもしれませんが、少し異なります。
ノルマや仕事のゴールは、数値的など明確な基準があります。期待値は、それらも含まれますが、抽象的な事も多くあります。
例えば、「提案資料を作って欲しい」という仕事のゴールは「資料を作る事」です。
仕事の期待値は、「提案が通る為の、資料を作って欲しい」という感じです。
が・・・、提案が通る為の資料とは、提案してみないと結果は分かりません。
厳密に期待値を考えると「仕事を依頼した人が思う、提案が通る為の資料」を作成する事です。
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ビジネスは、期待値を上回る事が必須!
ビジネスは、個人・企業問わず、期待以上の仕事をする事によって、信頼・信用を勝ち取り次の仕事に繋がります。
そして、対価として売上や給料という報酬に繋がります。
サービスでは、元が取れる・コスパ(コストパフォーマンス)など金額より満足度が上回るかという点が、会社を維持・成長するために重要です。
ひとりの社員としての仕事も、期待した以上の仕事を続けていく事により、出世などに繋がります。
その為、ビジネスにおいては「仕事の期待値」を上回っていく事が必須と言えます。
期待値は超えられるようにコントロールする事が大事
「仕事の期待値」を常に上回る事は非常に大変です。特に会社で上司から依頼された業務では、上司の方が、腕が良い事が多いですから、大変です。
そこで、期待値をコントロールする事が大切です。
どんなに頑張っても超えられない期待値であれば、期待値を下げてもらう必要があります。
期待値はどうやってコントロールして、上回るの?
では、期待値をどのようにしてコントロールしたらよいか方法をご紹介します。
主に下記の段階で、進めていきます。
- 期待値の認識を深く理解する
- 期待値に対して、実行可能性を判断する
- 仕事を実行しつつ、プラスαを見つける
1.期待値の認識を深く理解する
相手が求める期待値がどの程度なのかを、しっかりヒアリングして理解しましょう。
短い業務の時は、簡単でもよいので、ヒアリングする事をオススメします。 ヒアリングする際には3つのポイントを確認します。
- その仕事の必要性、する理由
商品を購入する場合、欲しいから買うのではなく、その商品を使用して何かを解決するから買うのです。
依頼された仕事の先にある目的を知る事で、期待値を深く知る事が出来ます。また、その中には期待値を超えられるカギがあるかもしれません。
- 時間、期限
いつまでに完了させればよいかです。簡単なはずですが、上司によっては「手が空いた時に」「なるべく早く」など抽象的の場合や、そもそも期日の設定が無い場合もあるかもしれません。
ただ、依頼する側には明確な日付はなくとも、目安は必ずあります。その為、時間・期限は必ず確認しましょう。
- 質
どのレベルでの仕事を求めるか確認します。
時間以上に難しいです。「提案が通る資料」と言っても、具体的にどのようなレベルを差しているのか分かりません。参考となる他の資料を例に、イメージが合っているか良く確認しましょう。
2.期待値に対して、実行可能性を判断する
前項の確認と同時に確認していきますが、実行可能性を判断します。
特に、対クライアントなどに対して、安請け合いや下手な期待を抱かせるなどはNGです。
一定の努力や工夫は必要ですが、物理的にどうしても無理なものは無理と伝えしましょう。
例えば極論「1時間で家を建てろ」と言われたら無理です。「〇〇日あれば立てられます。」や、「〇〇の家であれば、〇日で建てられます」など代替案を提示して、期待値をコントロールしましょう。
一方で、社内の業務などは、現状難しそうでも成長の為に依頼されるという事もあります。また、何でも無理と伝えてしまうと、「その人に対する期待値」自体が下がってしまいマイナスとなります。
お互いが、Win-Winとなる落としどころを見つけていきましょう。
3.仕事を実行しつつ、プラスαを見つける
仕事の期待値への認識が一致したら、仕事を実行していきます。
まず最優先に、期待値通りになるようにする事が最優先です。
ですが、その中にプラスαを加えられないか工夫してみましょう。
営業獲得件数などであれば、求められる以上に獲得するという方法もありますが、簡単に出来るのであれば、期待値を下げ過ぎているかもしれません。
目標件数に到達しながらも、有益な情報が合ったら共有する。次に同じ業務が発生した時に、改善出来る方法を提案するなどが考えられます。
期待値での注意したいポイント
ここまで読んだ方は、既に気付いていると思いますが、注意したいポイントをご紹介します。
期待値コントロールの乱用は避ける
期待値のコントロールは、基本下げる方がメインです。
期待値を下げるという事は、自分の実力を過小評価して提案するという事です。
「この人に依頼しようとしても、出来ないと言われる」
「この人では、要求通りに行ってもらえない」
など、個人に対しての期待自体が下がり、仕事を失ってしまうかもしれません。 期待値をコントールする時は、「論理的な理由で、お互い仕方ないと思える説明が出来るとき」にしましょう。
仕事依頼する側も期待値が分かっていない可能性がある
「提案が通る資料」の場合、依頼する側もそれがどんなものか分からないというケースも往々にしてあります。
デザイン事務所が、企業からデザインを求められた場合、その企業はデザインの素人です。
「良いデザイン」「売れるデザイン」などの期待値はありますが、具体的なものは分かっていません。
打合せの際に、サンプルなどを見せる等で期待値の認識を合わるという点も重要ですが、「良いデザイン」とは何か「売れるデザイン」とは何か依頼する仕事の背景を理解する事から期待値を推察していく事も大切です。
さいごに
期待値についてご理解いただけましたでしょうか。
とはいえ、期待値は抽象的な部分が多い為、腹落ちまでは難しかったかもしれません。
今回ご紹介した部分を理解いただいた上で、「常に期待値をどのようにしたら上回れるか」という視点で仕事をするとコントロールの仕方も深く理解が出来るはずです。
ぜひ頑張っていきましょう。