
- 自分はダメだ。自分が悪いと思って思い詰めていませんか?
- 他責思考の人と付き合うことに疲れていませんか?
- あるいは人のせいばかりしていたりしませんか?
今回は、こんなポイントに当てはまる人に対して、幸せになるための自責思考・他責思考について解説していきます。
そもそも、あなたは自責思考と他責思考どちらのタイプでしょうか?2つの例から確認していきましょう。
そして、自責思考・他責思考それぞれのメリットデメリット・正しい考え方について解説していきます。
最後まで読んでいただければ、心にも優しく且つ成長できる考え方。自責思考・他責思考の使い方が分かるようになります。
自責思考と他責思考とは?考え方の違い
- 自責思考とは、何かの事柄に対して、自分が悪いと思う事です。
- 他責思考とは、何かの事柄に対して、誰かが悪いと思う事です。
簡単に言うと、自分のせいにするのか、人のせいにするのかです。
人のせいにすることは、悪いコトと思われますが決して悪いことではありません。
何でも自分を責めてしまうと、心が辛いですし鬱病になってしまう危険性もあります。時には人のせいにすることも大切です。
一方で、人のせいばかりしていると、自分にある問題・課題を改善できず成長機会を失ってしまいます。
大切なのはこのバランスを取ることです。
自責思考と他責思考の考え方の違い。あなたはどっち?
これから二つのケースをご紹介します。実際にそのケースに遭遇してしまったことを想像して、自分がどう思うか考えてみてください。
ケース1:仕事の場面。営業で失注されたとき

営業で、ずっと購入するか悩んでいる顧客に対して、熱心に対応し時には値引き対応やいろいろなサービスを付けて進めた。しかし、今までの努力がなくなるかのように、あっさり断られたケース。
一生懸命頑張ったのに、失注することはとても辛いです。自分の売上が上がりませんし、会社の売上も上がりません。何しろ今までの努力が実らないという事はとても悲しいですね。
もし同じ状況だった場合、どう思いますか?
それぞれの考え方は下記の通り。
- 自責思考:今回断られたのは、私の提案が悪かったからだ。
- 他責思考:あんなに、熱心に対応したのに断るなんて、最低な人だった
ケース2:プライベートの場面。浮気をされたとき

付き合っている彼氏・彼女がいます。物凄く愛し大切にしてきました。相手に寄り添い時はわがままも受け入れてきました。しかし、浮気をしていることが分かってしまったケースです。
彼氏・彼女を愛していれば愛しているほど、仕事より何倍もつらく感じる方も多いのではないでしょうか。
もし同じ状況だった場合、どう思いますか?
それぞれの考え方は下記の通り
- 自責思考:私の魅力や、接し方にきっと問題があったのだろう。
- 他責思考:浮気するなんて信じられない!最低な男・女だ!
二つの質問で、どちらに当てはまったでしょうか?
2つのケースそれぞれ違う考え方の場合は、バランスを取れているかもしれません。
共に同じ考え方であった場合は、自責思考か他責思考に考え方が偏っている可能性が高いです。
偏っている場合は、注意が必要です。
それではここから、自己思考・他責思考それぞれのメリットデメリット・正しい考え方・使い方についてご紹介します。
自責思考のメリットデメリットと正しい考え方
自責思考とは、自分に問題があると考える事。これらの考え方のメリットとデメリット、正しい考え方についてご紹介します。
自責思考のメリット
自分ゴトにすることによって、成長機会を得られる。
人のせいにするのではなく自分のせいにすることで、起きた事柄に対して自分の課題を見つけ解決することができます。
例えば、サッカーのリフティングの練習をするときボールが悪いなんて思いませんよね、自分が悪いと思うから考え工夫し上手くなるのです。
他人に対して優しくなれる
誰かがミスをしても、私の伝え方が悪かった。私がちゃんと見てあげられなかったから悪かった。
そう思う人・発言する人はとても優しく思えますよね。自然と自責思考の人は言動と行動が一致しているので、本当にやさしい人だと思います。
自責思考のデメリット
精神的につらくなり、最悪鬱病になってしまう
何でも自分の問題にしてしまうと、自分否定することに繋がり、精神的に辛くなってしまいます。
行き過ぎてしまうと鬱病になってしまう事もあります。自責思考が強すぎるのは危険です。
場合によって自己中心的になってしまう
本当にその人自身に問題がないのに、自分が悪いと考えてしまう場合は自己中心的な考えになってしまっている可能性があります。
全く関係ない人が「私が悪い。私がいけなかった」と言っていると「えっ?」っとなりますよね。
自責思考には正しい考え方がある
自責思考で重要なポイントは、主に2つです。
- 私が悪かった「システム・考えてしまう仕組み・課題」が悪いと考える事
- 悪かったではなく、新たなミッションが得られたと喜ぶこと
それぞれ掘り下げて説明していきます。
私が悪かった「システム・考えてしまう仕組み・課題」が悪いと考える事
「私が」悪いというのは、実は何にも解決されません。私が悪かったとしてそのシステムや構造が悪いのです。
例えば、エクセルで入力する金額を間違えて提出してしまった時。
入力したあなたが悪いのではないのです。入力ミスが起きてしまう原因が悪いのです。
「私が悪かった次からは気を付けます」は、次にあなた以外の人が行った時に同じ事が起きてしまいます。
ミスが起きてしまい構造を批判し、改善点を洗い出しましょう。 誰が行ってもミスをしない確かめるための関数を用意しておく。2重チェックをするなどを行うことで改善されます。
悪かったではなく、新たなミッションが得られたと喜ぶこと
私が悪かったではなく、
- 今日も新たな課題を見つけられた!
- 成長できる機会を見つけられた
とポジティブ思考を意識しましょう。心から思えなくても言葉に出して自分に言い聞かせます。
マラソンなのでまだ半分なのか、もう半分なのか。どう考えるかは自由なのです。こういう考え方はフレーミング効果と言って、プラスに考えることで気が楽になります。
自分が悪いと思ったとしても、それは自分が悪い=自分否定ではなく「成長できるチャンスを見つけられたのです」最高の瞬間です。 最初は難しくても、意識的に考えるようにしていると徐々に心・行動にも変化が表れていきます。
他責思考のメリットデメリットと正しい考え方
他責思考とは、他者など外に問題があると考える事。これらの考え方のメリットとデメリット、正しい考え方についてご紹介します。
他責思考のメリット
気分を楽にすることができる
人も自然も、ありとあらゆるものがバランスを取ろうとします。バランスは安定につながります。
極度に、ストレスがかかったり精神的に追い詰められたときは、自分以外のせいにすることによって、精神のバランスを取ることができます。 無理がかかった場合は、心のバランスを取るために他責思考は重要です。
適度な諦めができる
自責思考でも解決できない問題があります。
馬を水辺まで連れていく事が出来ても、水飲んでもらう事はできません。
相手に嫌われるときも、嫌われないように考え行動することはできても、嫌われるかどうかは自分では決められません。
自分で決められない・コントロールできない問題について、自責思考になっても意味がありません。そのような問題に対して他責思考になる事は、あきらめができます。
他責思考のデメリット
成長できない
営業で受注できなかったのは、営業した内容に問題があったかもしれません。顧客のせいばかりにしていると何も成長できなくなります。他責思考とは心は楽になっても、現状を変える事はできません。
周りを不快にさせてしまう
他責思考で、言葉に出たり行動に出てしまう人は危険です。
仕事でも、誰が悪い・あの人が悪いという悪口のようになってしまっては信用されません。 他責思考は、何か問題があると「誰が悪い!」になりがちです。「誰が」ではなく「何が」悪いかが大事です
他責思考の正しい使い方
他責思考のメリットでもお伝えした通り、自分では決められない問題については他責思考が有効です。
ただし、他責思考も「誰が」ではなく「誰のシステム・構造」が悪いと考えることが重要です。
例えば浮気するのは、彼・彼女が悪いとしても浮気してしまうシステム・構造が悪いと捉えるとよいでしょう。
例えば筆者の私は男です。物凄くキレイで素敵な女性が誘ってくるようなことがあれば、正直ドキドキしてしまいます。
ポイントはそうなってしまう可能性があるので、そういう人に近づいてしまう、出会ってしまう構造・システムと向き合い、改善していく事が大切です。
他責思考の人との付き合い方
最後に、他責思考の人とかかわってしまった時について対処法をお伝えします。
他責思考の人が、職場で一緒にいる時と何か問題があった際に、自分のせいにされてしまう事が考えられます。
他人の他責思考ほど厄介なことはありません。
そういう人が近くにいる場合大切なことは下記の通り。
- 出来るのであれば関わらなくて良い状況を作る
- 自分のせいにするかは、相手の問題で制御できるものではないので、気にしない。
まず、逃げ出せるのであれば逃げ出し関わらないようにしましょう。しかし、そうはいかないことが多いですよね。その場合は、「相手が自分に責任を押し付けてきても気にしない事」です。
他責思考の人は、周りも分かります。特に声などに出して他人に責任を押し付ける行為ほど愚かな行為はなく、責任を押し付けられても、その人以外はしっかり理解してもらえます。
常に怠けたりせず、出来る限りのことを実直に一生懸命行いつつ、他人のことは気にしないことです。嫌われても自分のせいにされてもよいのです。
最後に
- 自責思考も他責思考も、「誰が」ではなく「何が」悪いのかを考える
- 自責思考になれば、成長することができる
- 辛いときは他責思考を使うことも大切
- 他社が他責思考の場合、その人の考えを変える事はできないので、気にしないこと
最後のポイント、他人の問題は変えられないというのはアドラー心理学でも言われていることです。
「嫌われる勇気」というアドラー心理学を分かりやすく丁寧に説明されている名著がありますので、まだ読んでいない方は読んでみることをお勧めします。