
心機一転新しいことをしてみたい。
そんな理由で、未経験の業界・職種に転職しようとする人は多くいます。
私の本業では人材紹介も行っていますが、直近のコロナの影響により特に増えたと感じています。
今回は、そんな未経験の業界・職種に転職しようとしている人に向けて、成功させるためのポイントと、注意したいポイントにそってご紹介します。
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異業種・異職種への転職とは?
未経験の業界で、未経験の職種に転職することを、異業種・異職種への転職と言ったりします。
例えば、業務管理ツールのプログラマーだった人が、レストランでシェフを目指すといった場合などです。
業界も違い、職種も違いますので専門的なスキルは0の状態で転職するという事です。
採用側の視点に立つと、依頼したい仕事についての実績がないので採用の可否を決めるのがとても難しいのが本音です。また教育コストもかかるため、採用側はリスクを負ってチャレンジするといった採用になります。
その為、異業種・異職種への転職は通常難易度が高くなります。
しかし、実際に異業種・異職種への転職を行っている人は多くいます。十分可能と言えます。
大切なのは異業種・異職種へ転職することはどういうことなのかを理解する事です。
その為、下記2つのポイントは抑えておきましょう。
- 転職活動を本格化する前に、異業種・異職種へ転職するリスクを把握すること
- 転職活動中であれば、採用してもらえるための考え方を身に付ける事
この2つのポイントにそって紹介していきます。
異業種・異職種で転職するという事はどういうこと?
スキルのリセット化になる
今まで培ってきた、業種・職種の専門スキルはほぼ0にリセットされることになります。
もし、今の業種・職種で評価を受け給与が上がっている場合は、その分減ると考えるべきでしょう。
しかし、給与水準は業種・職種によって決まるため、一度下がっても伸びる業種・職種に転職できれば将来的には転職前より給与や待遇が良くなる場合も十分にあります。
転職してスキルが身につくまでは大変
ただでさえ転職というものは、体力・精神的に疲れるものです。その上、未知の業界・職種に転職するわけですから、仕事に慣れるまでも時間がかかります。勉強もしないといけない場合もあり、大変です。
年齢や周りの評価などを気にせず、目指すべき目標があるならば全く問題がないですが、自分より年齢が下の上司などもいる場合もあります。
その業種・職種に強いあこがれ願望があるなら行うべき
私個人の見解になりますが、異業種・異職種であっても転職したい強い意志があるのであれば、行うべきだと考えます。
時代の流れが速い昨今、10年後・20年後どうなるか分かりません。自分が努力し頑張れるあるいは楽しめる所で働いた方が、成長スピードが上がり結果的によくなると思います。
異業種・異職種以外の転職も考えよう
異業種・異職種に転職を決断する前に、まず他の3つの転職方法について理解しましょう。もし他の良い手段があれば転職をする前に、再検討した方が良いでしょう。
そして、異業種・異職種の転職を決断した場合は、同時に応募があった場合はライバルとなります。しっかり理解しておきましょう。

同業種・同職種への転職の場合:転職難易度低
レストランのシェフが、そのまま別のレストランのシェフへ転職する場合です。簡単に言えば、鞍替えです。学生時代の転校に近いでしょう。
その企業・その社員によって多少ルールや行う事は変われど、大きく仕事の内容が変わらないです。
実績や経験年数が伴っていれば、経歴や個人の状況を除いて転職難易度はかなり低いと言えます。
また転職後、思っていたと違ったと思う事も少ないでしょう。
異業種・同職種への転職の場合:難易度低
業務管理ツールのプログラマーだった人が、レストラン業界でのプログラマーになる場合は、異業種・同職種への転職です。
職種が同じであれば今までの仕事のスキル・実績を活かせるため、転職後もすぐに即戦力として働くことが出来ます。
採用する側も、実績に問題がなくその他人柄などに問題なければ採用されやすい転職方法です。
その為、同業種・異職種よりは難易度が上がりますが、転職自体の難易度は低いと言えます。
同業種・異職種への場合:難易度中
業務管理ツールのプログラマーだった人が、業務管理ツールの営業になる場合は、同業種・異職種です。
業界は同じ為、業界のルール・専門用語などは理解できているため、異職種でも早く仕事を身に付けることができます。
ただし、異職種になる職種次第です。
営業からプログラマーの場合、プログラミングが出来なければいけません。最初の敷居が高くなるため転職難易度が上がります。
一方で、プログラマーから営業の場合、営業として実績を上げるスキルは経験が重要ですが、行う事自体は誰でもできますので、転職の難易度は下がります。
特にプログラミングができる営業というのは、強みにもなり得ます。同業種・異職種への場合は、変わる職種によって大きく状況が変わります。
そもそも異業種・異職種へ転職して採用されるのはなぜ?
異業種・異職種での転職で採用されるのには理由があります。
- 人手不足でとにかく人が欲しいから
- その人の将来性に期待できるから
- 今までの経歴が、役に立つ可能性があるから
人手不足でとにかく人が欲しいから
人手不足で、専門的スキル・資格を必要としない業種は、採用される可能性が高くなります。
人手不足というと、きついなどネガティブな理由がある場合もありますが、市場拡大に人手がいないなど良い理由もあります。
特に今までになかった職種で伸びているものは、早めに就職することで希少価値が高まり待遇が良くなる可能性もあります。
人手不足だからという安易な転職は避けるべし
仕事は、必ず何かしらの責任があります。人手不足だから雇ってもらえると安易な気持ちは危険です。
ここまで読んでくださる人はいないと思いますが、安易な気持ちで転職しようとする人はまれにいます。特に不況下では増えます。
たとえば介護業界など、人手不足と言われる業界は異業種・異職種であっても採用されることはあります。しかし、介護は高齢者の生活を支える・いわば命を守るような仕事です。ちょっとしたお手伝いなどとは異なります。
そのような業界・職種は資格を重視される傾向にあります。目指す場合は、先に資格を取ったうえで転職することも大切です。
その人の将来性に期待できるから
そもそも新卒採用というものは、異業種・異職種への転職です。
社会人としてのスキルすらほぼありません。しかし、採用されるのは成長して長く働いてもらう事が出来れば、会社に大きな利益を生むからです。
中途採用である転職も同じように、若手などで将来性に期待できる場合は採用される可能性が高くなります。逆に言うと、「将来性の期待」については年齢が高くなればなるほど厳しくなります。
特に35歳転職限界説というものがあります。これが良いか悪いかは別としても、一定の年齢で区切りをつける企業はいるという点は理解しておきましょう。
ただし、介護職などは50歳などでも未経験から就職することは不可能ではありません。※資格の有無が重要ですが…。
今までの経歴が、役に立つ可能性があるから
例えば、営業とコンサルは異職種ですが、顧客の何かを解決するという意味では同じです。
コンビニ店員と、レストランのウエイトレスも接客という意味では同じです。
このように、今までの経歴が、異業種・異職種でもあっても活かせる可能性・活躍できる可能性があれば採用されます。
例は、あくまで例です。実際にはその企業によってもっと広い目で見る企業もいれば、厳しく見る企業もあります。
ポイントは、面接などのさいに、今までの経歴がどう活かせるかアピールすることが大切です。
異業種・異職種の転職を成功するためのポイント
異業種、異職種を受けて入れている業界・職種・企業かを分析する
異業種、異職種でも転職しやすい業界・職種があります。先ほどお伝えしたような人手不足であったりするところです。
それに加え、企業によっても異なります。新卒しか採用しないところ。即戦力しか採用しないところ。そして、未経験でも募集している所など。
未経験でも募集している所以外に、応募しても採用される可能性は低いですし、採用されても育ててもらえる環境がない可能性があります。
採用される可能性がある求人で、採用されたあとサポート体制などが整っているところを選ぶことが大切です。
業界・業種に関係ないスキルを分析し、アピールする事
リーダースキル、分析力、基礎学力など業種に関係ないヒューマンスキルと言ったものは、異業種・異職種の転職でアピールできる最大のポイントです。
自分の経歴の何がアピールできるか考えましょう。
主に下記のようなポイントがあります。
- コミュニケーション力
- リーダー、マネジメントスキル
- ポテンシャル、仕事処理能力
- 仕事への価値観、姿勢
- 応募先でも通用する専門スキル
異業種・異職種の転職で、注意したいポイント
「未経験歓迎」を鵜呑みにしすぎない事
最近「未経験歓迎」というキーワードを求人票に掲載している企業も多くあります。
この中には、隠れた事情があることを理解しておきましょう。
- 20代など若い人ならば良いという意味
- 未経験の応募を受け付けているけど、理想は即戦力
- 未経験歓迎と言っても「資格」がある場合
など。
採用コストを理解する事
全くの未経験で採用する場合、教育コストがかかります。
また未経験ならば応募が多く来るという事も考えられます。
その為、採用コストは極力抑えようと考える企業が多いです。
採用コストは、人材紹介で採用する場合は想定年収の20%~30%程度を企業が紹介会社に報酬を支払う必要があります。もともとは即戦力を雇うためのサービスと言えます。
一方で、求人掲載サイトや企業サイトに直接応募する場合、その人一人が応募しようがしまいがコストは変わりません。そのため、採用される確率があがります。
さいごに
具体的な業種・企業によってどうなのかは、人材紹介を活用するのも手です。
人材紹介は紹介手数料という面でネックになることはありますが、転職のプロが無料で相談してくれるので使わない手はないです。
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