

指示出したけど、思うような成果物が出てこない。
部下の能力が低くて困っている。
そう思っている方へ、部下がしっかり動かないのは部下のせいではなく、指示を出す上司の責任です。
エラそうに始めましたが、難しいですよね。
実は私も部下への指示の出し方は、かなり苦労し悩みました。本を読んでも、「○○しなさい。」など具体的な解決方法は書いてあるけど、実際はそんな都合よくいかないですよね。
今回は、そんな方にしっかり部下が成果を出せる指示の出し方を、根源的な部分からお伝えします。
読み終わった時点から、良い上司になっているはずです。
目次
- 部下の能力が低いという考えを捨て、主体的になること。
- 部下を愛し、尊敬する。
- 部下のマズローの欲求の段階を知る。
- 目的とゴールを伝える
- 指示は数値を入れて具体的に
- 指示だし後は、能動的に上司から動く
- 成果物は、正しく褒め正しく指摘する
部下の能力が低いという考えを捨て、主体的になること。
部下が思うように仕事してもらえないのは、部下のせいではなく自分のせいと主体的に考えましょう。
- 部下=自分より身分が下
- 新人はできないヤツばかり
- 勉強はできるのに仕事はできない
部下のことをこんな風に、思っていませんか?
私の経験上、こういう上司・社長の方はかなりの頻度で見かけます。これは、全て指示を出す人、あるいは仕組みが悪いのです。
例えば、明日小麦粉からピザを作ってください。机を作ってください。Webサイトを作ってください。そういわれて全部作ることができるでしょうか。
作り方を知っている人は作れるかもしれませんが、知らない人は何も見ずに作ることは無理でしょう。レシピや、作り方のマニュアル・本などで調べ、勉強することで作ることができるようになります。
これらは全て指示書です。レシピを見ても作れないものは、レシピが悪いのです。
もし、部下が思ったような仕事をしてもらえないのであれば、あなたが渡す指示=レシピが悪いのです。部下のせいではありません。
「私は、きちんと指示を出してもらわなくてもできた」という意見もあるでしょう。それは、あなたが部下として優秀だったからです。だから上司になれたのでしょう。しかし優秀な上司になるためには、優秀だった部下時代の記憶は忘れましょう。
部下を愛し、尊敬する。
部下を愛していますか?
尊敬していますか?
信頼していますか?
前項で部下のせいにしていた人は、おそらくできていないと思います。
つい、自分ができたこと=みんなもできて当たり前と思ってしまいます。 しかし、学校でも理系の人がいれば文系の人もいます。スポーツが好きな人、音楽が好きな人がいます。それぞれに得意な部分、苦手な部分があります。
どんな部下にも、上司より勝る部分が多々あると思います。そのような良い部分をしっかり見て、信頼し尊敬することが重要です。
そして、それを部下に伝えましょう。「あなたは〇〇の部分がとってもすごい。かなわない。だからこの仕事も絶対できる」このように伝えましょう。
ピグマリオン効果を言って、「あなたは優しい」と言われると優しい人間になろうとする修正があります。「あなたは優秀だ。この仕事も絶対できる」と期待をかけると期待に応えようとします。もちろん心理効果を無視しても、上司に信頼されて嫌な部下はいないですよね。
重要なのは、嘘はつかないことです。本当に思った良い所を褒めてあげましょう。そのためには、部下の良い所をしっかり見抜かなければいけません。部下を愛して尊敬することによって良いところが見えるようになります。
さて、ここまでは至極基本的な部分をお伝えしました。さらに具体的なところをお伝えしていきます。
部下のマズローの欲求の5段階を知る。
マズローの欲求5段階をご存じでしょうか。下記のような図で、下の欲求を満たした人は上の欲求を満たそうとします。 そうして、徐々に上の段階・ステージに上がっていきます。

部下に指示を出す前に、部下が仕事においてどの部分にいるのかを把握しましょう。段階によって接し方や指示の出し方が異なります。生理的欲求を満たしている人は少ないはずなので割愛します。また自己実現は部下と上司の関係で起きるケースとしてはほとんどないので割愛します。
安全欲求~新人など~
例えば、子供がいて転職してきたばかりの人は、まず家計の安心・安全の欲求を満たそうとしている段階の人が多いでしょう。
この場合は、仕事でミスをしたらクビにされるのでは、降格されるのではなど考えてしまいます。ミスをしても大丈夫。問題ないということを伝え、安全・安心の欲求を満たしましょう。
そして、なるべく失敗するリスクを避けるために、指示は具体的に丁寧に行いましょう。
社会的欲求~実績の少ない人~
こちらも新人や、実績が少なく褒められた経験などが少ない人です。会社に受け入れられ、愛されているのか不安になっている人です。こちらは前項でもお伝えした通り部下を愛し尊敬し、信頼することが重要です。
雑な指示や、無茶ぶり、過度な指摘などをすると、この欲求が脅かされ部下のやる気は一気に低下してしまいます。場合によっては鬱状態にも陥ることがあるでしょう。
指示を出すときには、会社として重要な人物だということをしっかり伝え、特になぜ適任でお願いしたいのかを伝えるとよいでしょう。
承認欲求の段階
他社からも尊敬されたい。認められたいと思う欲求です。
最低限度の仕事はこなしているような部下が多く当てはまります。
このような方には、指示書が必要なものは具体的に指示しつつ、理想は裁量権まで渡して思いっきり任せるのが理想です。この場合は当記事で書いてあるような具体的な指示は不要です。部下を信じて任せましょう。
例えば、「あなたには期待している。〇〇の部分は裁量権も含めあなたに任せる。責任は私がとる」のように、期待と合わせて主体的に取り組んでもらえるようにするとよいでしょう。
目的とゴールを伝える。
指示を出すときには、なぜそれを行う必要があるのか、またゴールをしっかり伝えましょう。
目的が分からないと、仕事がただの作業になってしまいます。なぜその作業が必要なのか目的をしっかり伝えましょう。
ゴールは、完成形が上司と部下で一致していないと、思いもしない成果物があがってきます。カレーといっても野菜たっぷりのカレーなのか、お肉たっぷりのカレーなのか、はたまたスープカレーなのか。具体的なゴールを共有しましょう。できれば参考の例を踏まえて共有できると理想です。
悪い例
- レンガを積み上げてほしい
- 木を切っておいてほしい
- このボタンの色を青色にしてほしい
良い例
- ○○のような家を建てたい。まずは外装を作りたいので、設計図通りにレンガを積み上げてほしい
- 〇〇のような机を作りたい。加工できる状態まで木を小さくしたいから、サンプルと同じ形の木を切ってほしい。
- サイトの流入数における購入者数を増やしたい。このボタンは、青色の方が効果が良いという、〇〇のデータがある。だから〇〇のサイトのような青色のボタンを作ってほしい。
作業が単調であればあるほど、やる意味・自分が行う意味が分からなくなりただ作業を行うだけになります。
なぜあなたがやらなければいけないのか。
なぜこの作業を行うのかを伝えましょう。
そうすることにより、ただ木を切る作業から、机を作るための木を切る作業になります。場合によっては部下が工夫をしてよりよいものを作ってもらえるかもしれません。
指示は数値を入れて具体的に
- うまい具合に、いい感じで、適当に
- なるはやで、できるタイミングで
- 多めに準備、少な目でいいよ
こんな抽象的な指示はNGです。
「なるはやで」というのは、1時間以内でしょうか。今日中でしょうか。今週中でしょうか。多めにというのは、100個でしょうか。10個でしょうか。
指示する側からは「これぐらい常識だからわかってよ」という意見が聞こえてきそうですが、あなたの常識が、皆の常識ではありません。
「3日後の12時までに、10個〇〇を用意してください。」などと数値を入れ具体的に依頼しましょう。
指示だし後は、能動的に上司から動く
指示を出した後も上司の仕事です。
指示を出す前に、この部分まできたら確認をしてくださいというように、部下から自動的にフィードバックをもらえるようにしましょう。
また、部下からみて上司は忙しい人です。忙しい方に迷惑をかけたくないので自分で悩んで考えて解決しようとします。それが狙いであれば問題ありませんが、狙い通りでなければ上司から積極的に部下に進捗を確認しましょう。
成果物は、正しく褒め正しく指摘する。
指示は、正しく仕事を仕上げた後も重要です。完璧であれば純粋に感謝しましょう。
もし時間切れなどで完璧でないところがあれば、出来たところまでを褒めて感謝し、出来ていないところは何が悪かったのかを具体的にフィードバックしましょう。
この時も主観的に、「いまいち」「なんかたりない」ではなく、具体的にどの部分のどういうところが良くなかったのかを伝えましょう。
そして次回以降の指示の時に気を付けてもらえるように話し合いましょう。
最後に
- 部下を愛し尊敬し、信じることが重要
- 指示は目的・ゴールを明確に伝える
- 指示は数値を入れて誤解のないよう具体的に伝える。
- フィードバックは上司から能動的に行うようにする。
当たり前のことのように思えて実はできていないということもあります。改めて自分を見つめなおし、怪しいところがあれば明日から行動を変え、今より良い上司になりましょう。