仕事には、期限がありやらなければいけないタスクと、期限がないが売上を高める・生産性を高めるためにやらなければいけないタスクがあります。
- 期限があり、やらなければいけないタスクの多くが「作業する」作業系タスク
- 期限がないが売上・生産性を高めるタスクの多くが「思考する」思考系タスク
どちらも非常に重要な業務です。
一方で殆どの人が、目の前にある作業系タスクを優先して進めてしまいます。
しかし、1年後3年後会社を改善していくためには、思考系タスクも欠かせません。
今回はそんな「作業系タスク」と「思考系タスク」について。
そして、それぞれのオススメのバランスのとり方・考え方をご紹介します。
作業系タスクと思考系タスクとは?
作業系タスクとは
何かを作る・行うといった「作業」を行うタスクです。
- 経理業務
- 事務作業
- 営業
- サイト更新、運用
- 工場のライン作業
などです。いわゆるマニュアルなどがある業務です。
慣れてくると頭をあまり使わないでも出来る業務で、単純作業の場合もあります。
特徴としては、ほとんど納期・ノルマなど制約があり、急ぎで重要な仕事であることが多いです。
そして、行えば行うほど成果が表れるので、作業している側も達成感があります。
納期・ノルマを達成できれば良いので、上司からも評価をしやすい業務と言えます。
その為、多くの人が作業系タスクに1分でも多く注力する傾向にあります。
また、それ以外の業務を行おうとしても作業系タスクに縛られてしまうという事もあります。
思考系タスクとは
仕組み・計画・戦略を考える仕事が「思考系タスク」です。
- マニュアルを考える
- 仕組みを考える
- 計画を考える
- 戦略を考える
- 改善策を考える
作業系タスクはマニュアルがある事の多い業務であったのに対し、思考系タスクはマニュアルを作る・考えるタスクとも言えます。
特徴としては、ノルマ・納期がない事が多いです。
マニュアルを改善できれば、生産性が上がりますが、思考すれば改善できるという単純なものではありません。
「そんなことをしているなら、作業を手伝ってほしい。1つでも多く作業して欲しい」という社内要望も出かねないタスクです。
作業系タスクに追われている企業の場合、思考系タスクをしているとサボっていると思われる場合もあるかもしれません。
しかし、作業系タスクは戦略・計画を元に実行し、マニュアルを元に行っていきます。
思考系タスクはその根源を考え直すことになるので、物凄く重要なタスクと言えます。 その為、経営者・上司など社内の立場が上の人ほど思考系タスクの割合は増えていきます。
思考系タスクは、新人・部下でも行うべきタスク
基本的に思考系タスクは、経営者・上司が考えるべきものと考えがちです。
しかし、新人・部下でも行うべきタスクです。
作業系タスクは、ロボットやAI・或いはもっと安く労働してくれる人に取って代われやすい仕事が多いからです。
例えば事務仕事は、作業系タスクです。
何も改善しなく、未だに紙で行っている場合、いずれITに置き換わられ、ロボットにやってもらえばよい状態になってしまいます。
事務仕事を行っている人は、事務作業を行うのではなく、事務作業をもっと効率よく行うために考える方が長期にわたって会社に貢献できる可能性があります。
具体的には、事務を行うロボットの導入を検討し、ロボットの運用を行うという事です。
ロボットに代用される可能性の低い仕事をしている人でも、もっと効率的に仕事を行うためには、もっと楽をするためにはどうしたらよいか「思考」することが、自分を楽にするためにも・会社に貢献する為にも重要です。
作業系タスクと思考系タスクはバランスを取る事
作業系タスクと思考系タスクは、それぞれ重要です。
経営層・マネジメント層など作業系タスクがない・少ないという人以外は、作業系タスクと思考系タスクをバランスよく取ることが大切です。
例えば1日8時間業務であれば、7時間は作業系タスクに取り掛かります。
そして、最後の1時間は思考系タスクの時間にするなど決め強制的に時間を設けることもおススメします。
その思考系タスクを行う時間に、7時間で出来た業務を5時間で終わらせるようにするためにはどうしたらよいか考えます。
時には、作業系タスクの業務自体、本当に必要なのか見直しても良いかもしれません。
コロナウイルス感染症の影響で、ハンコの必要性が疑問されはじめましたが、数年前からクラウド上で出来る契約サービスはありましたし、ハンコ不要論は出ていました。
ハンコ押すことに追われて作業系タスクでいっぱいになるのではなく、思考系タスクの時間を作り、そもそもこの仕事は必要か?という所を振り返って考えるようにしましょう。
作業系タスクと思考系タスクは、タイミングが重要
作業系タスクと思考系タスクは、適したタイミングがあります。
思考系タスクは、頭が回転しやすく落ち着いて考えられる時間に行う事と効率がよくなります。
その為、作業系タスクを朝頭が働いていない時間や、お昼後の眠くなる時間に行うという事もおススメします。
思考系タスクは、作業系タスクが終わって縛られるものが無くなった終業前や、朝の方が物事を考えられるという人は朝一番で考えるという事もおススメです。
思考系タスクは、良い案が出てこないと結果論的にはムダな時間になります。
集中して行える時間に思考系タスクを行い、他の時間で作業系タスクに充てるようにしましょう。
思考系タスクで考えるべき仕組み化とは
思考系タスクの重要性・タイミング・バランスは分かったけど、実際に何を考えればよい?と思うかもしれません。
殆どに共通するのが「仕組み化」です。
- 営業ならば、もっと効率的に受注する仕組み
- 事務ならば、もっと早く正確に終わらせる仕組み
- 自分しかできない属人化した業務を誰でも出来るようにする
例えば、昔の人は水を使うためには、井戸の水を汲みに行ったり、川まで行っていました。
一回1リットルしか持ってこられないとして、10リットル必要なら10回もいかなければなりません。
しかし、水道管があれば蛇口をひねっただけで、いつでも好きな量水を手に入れることが出来ます。
仕組み化が出来ていない・仕組み化が弱いという事は、毎回井戸まで行っている人と同じ状況です。
どうすれば、水道管のように誰でも気軽に簡単に水を手に入れられるか考えることが「仕組み化」です。
仕組み化が出来れば、より思考系タスクに時間を割くことが出来ます。
仕組み化が完璧になれば、新しい企画・新しい事を考える時間ができます。
さいごに
本当に作業系タスクに追われている人は多くいます。
これは、その人が悪いのではなく作業系タスクに追われる仕組みが悪いかもしれません。
まずは、思考系タスクの時間を確保し、「作業系タスクに追われる仕組み」から改善することが良いかもしれません。
思考系タスクは一見サボっていたり、楽にみえますが非常に重要です。
ぜひ、作業系タスクと思考系タスクを意識してバランスをとってみてくださいね。