ビジネスの中でもマーケティングにかかわる人であれば必ず知っている知識。
知っていなかったら是非知っておくべきものが「ペルソナ」です。
有名なゲームもありますが…マーケティング用語です。
ビジネスにおいて、顧客を知るという事は当たり前ですが、非常に重要です。
接客・サービス業であれば、実際に顧客と合う事が出来るので、「顧客を知ること」が出来ます。
しかし、Webサービスなどは顧客を知ることが難しくなります。
そこで登場するのが「ペルソナ」です。
もう知っているよ。という方も多いと思いますが、本当に正しい使い方をご紹介します。
ペルソナとは
ペルソナは、本来ラテン語で「persona」と書きます。
古典劇に登場する役者用の「仮面」や心理学での人間の「人格」を表す言葉として使われます。
これが、マーケティング用語においては「その商品・サービスの顧客像」として使われます。
顧客像が抽象的にしか見えていない時に、具体化することによって、マーケティング施策やサービスの質を向上することが出来ます。
当ブログのペルソナとしてあげられる1例
当ブログは、「ビジネスマンへのお役立ち情報」というテーマで運営しています。
ターゲットの1つに「20代、男性、ビジネスマン」があります。
これを元にペルソナを設定するとしたら、下記のようになります。
ペルソナ
- 名前:山田太郎
- 年齢:25歳男性
- 特徴:
社会人3年目もっとスキルを高めたいと成長意欲が強い
将来設計については転職を含めて考えている
プライベートでは新しい趣味を見つけたいと思っている
のような感じです。
これに加えて、細かい学歴・趣味・職業・役職・年収など細かい情報を設定してもよいでしょう。
山田太郎さんが求めていて、役に立つ情報を分かりやすく伝えていくという意識で記事を書いていく事を意識して書いていくことで、サービスの向上が期待できると思います。
※読んでいる皆様を想像しているので全然違っていたらお恥ずかしいですが…
このように具体的な顧客像を作ることをペルソナマーケティング・ペルソナ設計と呼びます。
つまり、山田太郎さんが求めていて、役に立つ情報を分かりやすく伝えていくという意識で記事を書いていく事ができます。
彼女へのプレゼント?ペルソナの本質とは
ペルソナの本質は、先述の通り顧客像を具体化して、マーケティング施策・サービスの質向上を目指すところにあります。
例えば、「友人が好きな人にプレゼントしたいが、何を上げてよいのか分からない」と相談を受けたとします。
その時、友人の好きな人が全く分からなければ、具体的な趣味・趣向を聞くか、一般的に喜ぶものをおすすめするでしょう。
しかし、自分の恋人・好きな人にプレゼントする時を想像してみてください。
とたんに何を上げたらよいか見えてくると思います。
「私の恋人にプレゼントするなら、〇〇だな」と提案することもできます。
これは、友人の好きな人という抽象的な人物像から、自分が良く知る具体的な人物像を描くことによって、趣味・趣向を想像でき喜ぶものがなんなのか想像しやすくなったためです。
ビジネスにおいては、接客業や現場に出向く営業であれば、顧客像は目の前にいるので具体的に想像することができます。しかし、経営層やマーケティング、あるいは消費者向け(BtoC)ビジネスの場合、顧客像が見えにくくなります。
その為、リーダー・マネジメントクラスの以上の人は現場に出向いて顧客の声を拾う事が重要とされます。
ただ、全社員がいちいち現場に出向いて声を聴くということも難しいです。
その為、社内の共通認識として顧客の属性・ターゲットをより具体的に設定します。
プログラマーや、調理スタッフなどすべての人が、「ペルソナの人が喜ぶための仕事をする」と考えるとサービスの質は飛躍的に上がっていくと思います。
ペルソナの事例:Soup Stock Tokyo
ご存じの方も多いと思いますが、食べるスープのコンセプトで展開している飲食店です。
37歳女性でバリバリ働いている秋野つゆさんというペルソナを設定しているそうです。
この人が通いやすい場所・通える価格体であること。
そして、スープという商品そのものが、秋野つゆさんが好むものなど、ペルソナを活かして色んな策を講じていきました。
結果、今では都内を中心に女性のビジネスマンに人気のサービスとして大きく成長しています。
ペルソナの注意点
ペルソナは絶対ではない事を理解する
ペルソナは、顧客像を具体化することによってサービスの質向上を目指すことが出来ます。
しかし、ペルソナはどこまで行っても、都合の良い顧客像を想像したに過ぎません。
ペルソナが顧客像に本当にマッチしていれば、サービスの質向上はかなりの確率で期待できます。
ただし、ペルソナ自体が本当の顧客と全然違っている場合もあり得ます。
ペルソナが間違っていた場合、本来の顧客に当てはまらないマーケティング手法になってしまう事があります。 ペルソナマーケティングは非常に重要で効果のある施策ですが、間違うと危険もあるという事は理解しましょう。
その為、1度良いペルソナが出来たとしても、ペルソナそのものを定期的に疑い見直すようにしましょう。
ペルソナはデータを元にしてより実際の顧客に近づける
ペルソナは、実際の顧客像に近づけなければいけません。そのため、実際のデータを元に実際の顧客に近づけましょう。
WebサイトであればGoogleアナリティクスなどで大まかに年齢層・性別などは見ることが出来ます。
BtoCなどの消費者向けサービスでも、購入者にアンケートを募ったり、使用している感想をSNSで探すだけでも大まかに判別することはできます。
調べるまでもなくウチの商品は、こういう人が買っている!というものはあるかもしれませんが、データに基づいて調査しましょう。
意外と高齢者向けに提供していたはずが、若い人が違う使い方をしているなど、想像と違う人が購入しているケースもあり得ます。 あらゆる客観的なデータから、実際の顧客に近いペルソナを設定しましょう。
都合の良い、実在しない人になってはいけない
客観データからを元にペルソナを設定する時の注意点は、平均にならない事です。
顧客像から平均的な人物を想像してしまうと、いそうでいないペルソナになってしまいます。
中には顧客像のいい所だけを取ったり、自分の主観を入れたペルソナになってしまい、実在しない人物像になってしまうケースがあります。
本当に実在するレベルのペルソナを設定しましょう。
20代・男性・会社員ぐらいまで設定出来たら、それに当てはまる実際の顧客をピックアップしてペルソナ設定をしても良いかもしれません。
ペルソナは1人だけにはしない、顧客のレベルに合わせて1人ずつ設定すること
顧客は、常連客・一般客・まだ商品を認知していない客・必要ともしていない客などに分けられます。
また男女兼用などの場合、男性ならこういう人。女性ならこういう人というものもあります。
ペルソナは、顧客の段階や、大きな属性によって1人ずつ作ることをおすすめします。
ペルソナを使った実践方法
ペルソナが喜ぶ施策を考え実行する
ファーストステップとしては、恋人が喜ぶプレゼントを贈るように、ペルソナの人が喜ぶサービスを提供できるように考えていきます。
プログラム・調理・工事などありとあらゆる施策をペルソナに合わせた策を実行していきます。
もちろん、1回で終わりではなくPDCAを回していく事が大事です。
策を実行出来たら効果が良かったか確認し、それを踏まえて改善・改良していきましょう。
ペルソナは社内の共通認識とすること
マーケティングが考えるペルソナは30代男性だけど、営業が考えるペルソナは20代男性などチグハグになっていると統一した戦略を実行することが出来ません。
戦国時代などでも、各戦隊誰と戦っているのか分からなければ統率は取れないですよね。
会社として、誰と戦うべきか(誰に提供すべきか)を共通認識として考えることが大切です。
ペルソナに当てはまる人のインタビューを行う
恋人にプレゼントを贈る場合、事前に聞かないということもあり得ます。
しかしビジネスでは、どんどん聞きましょう。
ペルソナに当てはまる人がいたら、インタビューをしましょう。
インタビューは下記のような内容を質問します。
- 商品を知ったきっかけ
- なぜその商品を買ったのか
- 商品はどこで買うか
- 商品での良いところ、不満
- 商品は誰かに薦めたことはあるか?
これらに出てきた、中で商品・サービスを改良できるものがあれば、どんどん取り入れ改良しましょう。
この時のポイントは、尖った意見こそ重要という事です。
一般的には、「えっ?」という策でも、ペルソナに当てはまる人の視点で見れば至極まっとうな意見のような、1部の顧客にピンポイントで刺さるような尖った意見こそ重要です。
反対に一般的に好まれても、ターゲットであるペルソナが合わない場合、一般的に不可ではないがファンもいないような中途半端な商品・サービスになってしまう可能性があります。
ターゲット・ペルソナに特化した良質な商品・サービス作りが重要です。
さいごに
- ペルソナを知ることで、顧客を具体化できる
- ペルソナを意識することで、サービスの質を高められる
- ペルソナは空想にならないようにすることが大事
- ペルソナの施策は、ペルソナにあった策が大事で、一般ウケはあまりきにしないこと